山田洋次監督によるコメディードラマ。結婚50年を迎えた夫婦に突如として訪れた離婚の危機と、それを機にため込んできた不満が噴き上げる家族
たちの姿を描く。 東京家族とほゞ同一キャスト・家族構成・・・・小津監督の東京家族のリメイク版?は評価も批評もあったが今作はどうだろうか?
場内は年配の方々はほとんどな感じでした・・・ やっぱりな!(人の事は言えないが)周りから爆笑ではないけど楽しげな笑い声が絶えません。
現在、こういった層の方々が観にこられてこんな風に楽しく観賞されるような映画って、はてどれだけあるでしょうか? 変な暴力ネタだったり殺人だったり・・
で、どこが?笑えるのかって、妻は毎日夫の靴下は裏返しにはきすてられ、服も脱ぎっぱなし、食事も、家に帰ってきたら当然準備されてる事に感謝の
言葉もない。ごく普通に多分、世間の奥様方が経験されている事なのだと思う。。。。館内に響く笑い声を聞いていると「あ~みんな同じなんだな?」と
思う。中心となる周造・富子の夫婦像だが、夫は妻への愛情なんて「口にできるか!」「言わないでも分かってるだろ」「私は家族のためにずっと我慢して
来ました」という典型的昭和の夫婦像。ちょっと懐かしい感じの親夫婦に対して、子供達はまあ現代の男女という感じか。
言いたいこと言い合っても、家族はやっぱり家族。掛け替えの無い共同体だということを感じさせる。芸達者な役者達の演技で全編とても楽しませてくれる。
話の結末は想像の範囲内であるが、終盤までとことんこの映画は本当に長い歴史を重ねた夫婦の離婚を描いた作品か?と思わせる創り・・・ところが
周造が倒れ死ぬか生きるかまで笑わせておいて、流石山田監督!!と言わせる演出最後に夫婦互いの思いにホロリと来る。
最後に「結婚して45年お前で良かった。感謝してる。」と橋爪さんが感謝の言葉を妻に伝え靴下も、洋服もキチンとたたんでベットにおいていたとき涙が
でました。やはり気持ちはきちんと伝えないと伝わらない。ことがわかりました。
この映画では熟年離婚やその他家族問題がクスクスと笑える味付け
で描かれ、中高年なら楽しめます。是非、お年を召されたご夫婦で劇場へ!! ★★★☆
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