トラックの脱輪事故で主婦が亡くなり、整備不良を疑われた運送会社社長・赤松徳郎(長瀬智也)は、警察の執拗
(しつよう)な追及を受ける。赤松はトラックの欠陥に気付き製造元のホープ自動車に再調査を要求するが、調査は
進展せず自ら調査を開始。やがて大企業のリコール隠しを知った赤松は、会社や家族を守るため、そして自身の正義
のため、巨大企業に立ち向かっていく
大分前に某自動車会社のリコール隠しでこの様な事故があったように記憶しています。その話が元の小説のようですね
本作品では、権力や派閥、組織関係が生々しいほどリアルに表現されていて鳥肌がたつ・・匿名での内部告発、実名
での内部告発、「邪魔者」のキャリアや性格、などによってそれぞれの対処方法(法律や世間体をくぐり抜けて、退職
させる方法や地方へ飛ばす方法)が設定されている。 此れは大方あるのでしょうね?大企業に勤めた事が無いので
解りませんが・・・私も少なからず経験しているので解ります。また、社内に限らず外部においても、利害が権力者と
一致する関係にある場合、それらはすべて敵で、うっかり口を滑らせようものなら、逆に潰される。
これは、映画の世界だけの話でないから、恐ろしい。
また、権力者や不正との闘いといった、ハラハラさせるストーリーのみならず、脱輪事故で被害を受けた遺族の、迫真
の演技など、涙腺の緩む演技や人間物語もよく出来て居ます。少し四十九日法要に出向いた際の子供の対応は無言で
渡して欲しかったかな?
赤松にとって敵である巨大組織・ホープ自動車の中にも、組織のやり方に疑問を感じ続ける人達(沢田課長ら)がいて
赤松の姿を見て沢田達も気持ちが動いたのでしょう。やがてそれは大きな流れとなって、最後はホープ自動車を壊滅に
追い込んだ・・・しかし、現実には多額の金を掴まされて泣き寝入りをしてしまうのが正直な所だと思います。
そんな事は、現実の世界ではいくらでも起きている事なのでしょうから。本来あってはならない事ですが・・・
作品中で整備士が最後まで社長に着いて行く
と言わしめた場面・・・こんな社長だったら着いて行くよね・・・ふと浅間温泉時代を思い出しました(あっ!余談でしたね)
最後まで諦めない赤松社長と社長を信じて一緒に戦う社員、家族の絆に感動しました。☆☆☆☆