会社経営者の播磨和昌(西島秀俊)と妻の薫子(篠原涼子)は2人の子供を授かるが、現在は別居している。
ある日、娘の瑞穂がプールで溺れて意識不明になり、医師に脳死と診断される。臓器提供を希望するか
このまま死を待つかの選択を迫られる夫婦は、悩んだ末に臓器提供を決意するが、薫子が一瞬だけ瑞穂
の手が動いたのを見てそれを撤回する。和昌の会社が開発した最先端技術を駆使した延命治療が始まり
彼女は眠ったまま成長していくが
幼い娘がプールで水死した・・・医師に脳死状態でもう意識は戻らないと言われても、心臓は動いている
ので、死んだと認めたくない親の気持ちは良く解ります。父親の和昌が脳死状態の娘に横隔膜ペースメーカー
を取り付けて自力呼吸させ、母親は、娘が人工呼吸器なしで呼吸しているのを持て喜ぶ・・・
でも、脳死状態で自力呼吸していても、生きていると言えるのだろうか? さらに和昌は、自社で開発中の
電気信号で脊髄に人工的信号を流して、娘の足や手を動かせるようにする・・・
いくら科学技術が進歩しても、死者(脳死)を電気信号によって意のままに動かすことは許されるのだろうか?
人の死とは何か?脳死は人の死か?生と死の境目は何か?脳が死んでいるのに自力で呼吸しているのは
生きていることになるのか?死んだ人間を電気信号で動かすことは許されるのか?臓器移植は?
死について色々考えさせられる話でした。 私は臓器移植に関し関しては「自分が死んだら使える所は全部
使ってくれ」と家族にも話しているし免許の裏・保険証の裏にも提供意思をしているので問題は無いと思う
日本の脳死に関する『死』に対して
の矛盾に対する監督がアプローチした作品だと思います。篠原涼子さんの鬼気迫る演技は秀逸でした ☆☆☆☆