舞台俳優で演出家の家福悠介は、脚本家の妻・音と幸せに暮らしていた。
しかし、妻はある秘密を残したまま他界してしまう。2年後、喪失感を抱えながら
生きていた彼は、演劇祭で演出を担当する事になり、愛車のサーブで広島へ向かう。
そこで出会った寡黙な専属ドライバーのみさきと過ごす中で、家福はそれまで目を
背けていたある事に気づかされていく。
今更ながらですがやっと館で上映されたので此れは観ておかないといけないなと鑑賞
現実世界と劇中劇を交差させながら、登場人物に秘められた内面を探りだしていく
ヒューマン映画?かなと・・・いくつも観るべき視点がありましたが、なかなか一度
の鑑賞では理解できないかも?ですが、わからないままにもどんどん引き込まれて
いく自分が居ました劇中劇の「ワーニャ伯父さん」というのが、断片的に出てきて
どういう話なのか良くわからないんですが、何となく現実世界と共通している所が
意味深でした。劇中劇を理解すれば、もっと良くわかるんだろうな・・・と
二つ目は、円満な夫婦でありながら、他の男性と関係を持つ妻とそれを知りながら
見過ごす夫をどう理解するか?ここは、見る人によって見解が分かれるでしょうが
私は知らない振りをして今の関係を続けようとする夫の気持ちは何となく理解できます。
三つ目は、岡田将生演じる高槻ですかね、彼もどういう人間なのかよくわからない
ですが、この映画のキーマンではありました 家福の妻がどういうつもりで高槻と
関係を持っていたのか?高槻が家福の妻にどういう感情を抱いていたのか、高槻とは
一体何者なのか、など気になりますね四つ目は、三浦透子演じるみさきの過去と家福
との関係ですね無愛想だったみさきに対して、ドライブを通じて徐々に変化していく
家福の感情、荒れ果てた岬の生地を見に行ったときの家福の心情、死んだ娘と同い年の
みさきをどんな風に感じていたんだろう⁉️
さらに、手話をしていた韓国人俳優(イ・ユナ)もとても魅力的でした、手話の場面は
心に沁みましたいずれにせよ、いろいろ観るべき視点も多く、とても考えさせられる
感慨深い映画かなと思います
静かに淡々と進む村上春樹節、こういうのが好きな方にはたまらないんだろう
私は好きです運転手役の三浦 透子さんの演技は目を見張るものがりましたね ☆☆☆☆