徳川慶喜の大政奉還によって、260年余りにも及んだ江戸時代が終焉を迎えた。
そんな動乱の時代に越後長岡藩牧野家家臣・河井継之助は幕府側、官軍側のどちら
にも属することなく、越後長岡藩の中立と独立を目指していた。藩の運命をかけた
継之助の壮大な信念が、幕末の混沌とした日本を変えようとしていた
一昨年に上映される予定だったはずが、コロナ禍で2度も延期になり、上映を待って
いる最中にロシア軍がウクライナに侵攻、その中で考えさせられる内容となったの
では無いでしょうか?「明治維新」は「薩長」の260年を経た「徳川」への復讐
であり、要らぬ喧嘩を吹っかけ、物流頼みの殲滅戦を展開し怨念を晴らした経緯や
今まで高官に押さえ付けられて来た事に対す反発が根底にある幕臣への尊大な態度
を示したことは画期的だと思いますし、主人公の、合理的な思考や巨視的な先見性
を幾つかのエピソードで盛り込んだことも素晴らしいと思います。
こうした人物が政権内に居れば、どれほど人民の側に立った為政を行ってくれたろうと・・・
一方で、本作の造りでは、そうした合理性を持ちながらも、結局は武士としての義に
囚われ身を亡ぼしてしまう哀しみをどれだけ伝えられただろうか?
それにしても松たか子さんの踊る姿は美しかった。
背筋は伸び、指先まですっと神経が行き届いている。「名取」とはこれ程のものか、
と改めて思う
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/0e/d3d6d069827d50f857b6a457e4490de0.jpg)
小泉堯史監督の「雨あがる」「蜩ノ記」続く3本目の時代劇だから期待したのですが
残念ながらでした ☆☆★