今日のことあれこれと・・・

記念日や行事・歴史・人物など気の向くままに書いているだけですので、内容についての批難、中傷だけはご容赦ください。

関西国際空港開港記念日

2005-09-04 | 記念日
今日(9月4日)は、「関西国際空港開港記念日」
1994(平成6)年9月4日、関西国際空港が開港した。大阪・泉州沖5kmの海上に人工島を造って建設された世界初の本格的な海上空港で、日本で初めての本格的な24時間運用が可能な空港である。
候補地としては播磨灘、神戸沖、泉州沖などが選定されていたが、結果的に航空審議会が「泉州沖が最適」と答申してから20年目、着工から7年7ヶ月、をかけて建設された。総工費は1兆5000億円を要したといわれている。
建設前の「大阪国際空港」は、米軍に接収されていた旧・日本陸軍の飛行場跡地が、戦後返還され、そこに「大阪空港」を開港。その後、国際路線をも開設し、「大阪国際空港」となったものである。しかし、高度経済成長期に、この空港周辺も宅地化が進み、そして、空港も、航空機の大型化・ジェット化が進むと同時に、離着陸数も増加したことなどから、次第に騒音問題が深刻化し、住民からは、夜間飛行の禁止などを求める訴訟や、大阪国際空港の廃止運動が起こった。そして、1973(昭和48)年には、伊丹市が「大阪国際空港撤去都市」を宣言。国を相手取った住民訴訟は、1981(昭和56)年、最高裁で住民側が勝訴、国は損害賠償を命じられた。夜間飛行の制限ほか空港の拡張が不可能などの問題から、大阪国際空港の移転が検討され、色々な候補地の中から、最終的に、泉州沖が選ばれ、新空港(現・関西国際空港)が建設されることになったものである。
当初は、新空港の開港にあわせ、大阪国際空港を閉鎖する予定であったが、大阪国際空港を関空開港後も国内線に限定して、大阪(伊丹)空港として、存続させる方針に転換された。関西国際空港(関西空港)が開港後、国際線はすべて関西空港へ移り、国内線も、国際線との乗り継ぎの利便性から、その多くが関西空港へ移った。しかし、その後、関西空港の着陸料の高さや、京阪神都市圏との距離が関西空港よりも格段に近いことが起因して、徐々に大阪空港に国内路線の発着数が増えていっている。関西国際空港の特色は、国内線が豊富で国際線と国内線との乗り継ぎの利便性に優れており、国内線の便数が必ずしも充実していない成田空港に比して、関西国際空港の方がナショナルな空港としての機能を有している点にあるといえるが、現在、滑走路が一本しかなく、既にピーク時間帯は発着枠が限界に達している。24時間空港であってもエアラインにとってハブ機能を強化していく上で、利便性の高い空港とは言えなくなっている。それを解決するため、現在建設中の二本目の滑走路の供用開始が急がれる。早く、この空港が、首都圏を除いた我が国各地域の国際航空需要を束ねる「日本の玄関口」としての機能を果たす日が来て欲しいものである。
今年(2005年)2月17日に「中部国際空港」が開港し、半年を経過した。会見で空港会社の平野幸久社長は「大きな事故や施設の故障もなく、運営面も総じて順調なスタートを切れた」と評価しており、また愛・地球博(愛知万博)効果もあり、初年度の旅客数は、当初予想の年間1200万人を達成できるとの見込みを示している。国際線、国内線ともに会社の想定を上回る好調ぶり。特に貨物便は名古屋空港時代に5便だったのが、現在は33便になったいう。また、中部国際空港会社は、今後新たに見込まれる旅客や貨物などの需要に対応するため、諸施設を増強するらしい。
どうも、今の大阪は何をやってももたもたしている。今のままでは、関空空港利用便も中部国際空港へ取られてしまうかも判らない。
今、ポートアイランド沖約3kmの海上に、来年(2006=平成18)年2月16日の開港を目指して「神戸空港」の建設が進められている。神戸から国内線を利用する場合、関西国際空港は遠く、費用もかかる。また、大阪空港は周辺環境問題から発着便数や利用時間に制約があり、今後とも増え続ける航空旅客に円滑に対応できない。又、大阪空港は関西国際空港と離れており、同空港の「ハブ的役割を担えない。神戸空港が出来れば、利便性の高い都心型空港として、関西国際空港との連絡もスムーズになり、同空港のハブ的な役割も果たせる。阪神大震災で港に大災害を受け復興中に、港の客を他の港に奪われてしまった。その為、港とともに発展してきた神戸の経済復興は8割程度にとどまっている。神戸復興の為には、空港を整備し、海・空・陸の連携によって人・物・情報の新しい流れをつくりだすことが必要であるが、これを、関西国際空港と上手く連携していけば、関西経済全体へ寄与するのではないだろうか。どこの都市型空港の建設にでも見られるように、神戸空港の建設に関しても建設に反対をしている人達が多数いる。しかし、もう、良い悪いは別にして、半年後には開港するのである。前向きに、神戸のそして、関西経済の発展に繋がるよう皆で力を合わせていかなければならないだろう。
(画像はコレクションJR西日本の『関西國際空港開港」記念切符)
参考:
中日新聞ホームページへようこそ
http://www.chunichi.co.jp/cko/index.shtml
『神戸空港ターミナル株式会社』
http://www.kairport.co.jp/
神戸空港裁判(ミナト神戸を守る会)
http://www.kobe-trial.gr.jp/