敬老の日
2005-09-19 | 行事
今日、9月19日(9月の第3月曜日)は「敬老の日」 (Respect for the Aged Day)。
多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う国民の祝日。
「敬老の日」は、兵庫県多可郡野間谷村(現在の八千代町)の門脇政夫村長が提唱した「としよりの日」が始り。「老人を大切にし、年寄りの知恵を借りて村作りをしよう」と、1947(昭和22)年から、農閑期に当り気候も良い9月中旬の15日を「としよりの日」と定め、敬老会を開いた。1950(昭和25)年からは兵庫県全体で行われるようになり、それが全国に広がったものである。この「としより」という呼び方はひどいということで、1963(昭和38)年に、「としよりの日」の名称は「老人の日」に改められた。この名称は、1964(昭和39)年から1965(昭和40)年まで使用されていたが、1966(昭和41)年からは、国民の祝日「敬老の日」となった。そして、「祝日法」の改正により、2003(平成15)年からは、「9月15日」のものが、「9月第3月曜日」に変更された。
しかし、良く判らないのは、この「祝日法」の改正によって「敬老の日」が9月第3月曜日となるのに伴い、従前の敬老の日(9月15日)を記念日として残す為にという理由で、2002(平成14)年1月1日改正の「老人福祉法」によって、9月15日を「老人の日」に制定しているのである。そして、この日を、国民の間に広く老人の福祉についての関心と理解を深めるとともに、老人に対し自らの生活の向上に努める意慾を促す日とし、この「老人の日」)からの1週間を「老人週間」(9月15日~9月21日まで)としている。
だから、祝日法の「敬老に日」と老人福祉法の「老人の日」とは、別のものなのだ。私は、老人の日は敬老の日に名称変更し、もうなくなっていたと思っていたのだが・・・・。つまり、「敬老の日」は老人を敬愛し、長寿を祝う」。「老人の日」から、1週間は、老人に対し自らの生活の向上に努める意慾を促す日なのである。ややこしい話である。趣旨が違うからと言う理由なのだが、なんとなく、お役所の人間の発想法だな~と感じる。
ところで、どちらにしても、お年寄りを、「老人」と呼んでいるわけであるが、この老人と言う呼称をどう思う・・・?。「老人」の日になる前は「おとしより」と呼んでいた。私には、「老人」と言う呼び方には、老齢者を蔑視したような印象を受け、「おとしより」の呼び方の方が余程、ほのぼのとした、老齢者を大切に思う気持ちが現れているように思うのだが・・・。
又、それでは、老人と呼ぶ年代は、何歳からを言うのだろう。老人福祉法が65歳以上を老人としているようなので、どうも、65歳以上を「老人」と呼び、老人として扱うと言うのが一般的なようだ。
ある人が、満65歳になった途端に、老人クラブへの入会を勧誘され、ショックを受けたといっていたが、それも、当然だろう。老人福祉法ができた昭和38年(1963年)当時は、男の平均寿命は約67歳で、65歳以上の高齢者の人口はごく少なかっただろう。だが、今や平均寿命は80才の時代なんだよ・・・。
今朝の朝日新聞朝刊を見ると、全国の65歳以上の高齢者が2556万人となり、初めて総人口の2割に達したことが、「敬老の日」にちなんで総務省がまとめた15日現在の推計でわかったという。国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、この割りは今後も伸び続け、10年後には26%に達する見込みだとか。生産年齢人口(15~64歳)に対する高齢者の比率を示す老年人口指数は、30.2%。ほぼ3人で1人のお年寄りを支えている計算になる。
今や、老人というマーケットを当て込んだ商売も目白押しである。「豪華客船世界一周ツアー」「介護ビジネス」といったものの他、「60歳以上のなんとか教室」など老人を対象とした商売は好調なのだそうだ。しかし、私には、今の世の中、お年寄りを年長者として尊敬し思いやる気持ちは薄れ、一寸お邪魔な存在の老人として扱いながら、しっかりとこれを商売のネタにしているように思われて仕方がない。そして、お年寄りを、ターゲットにした悪徳商法も後を絶たない。
米国のカーター元大統領の著書「老年時代」によれば、「”自分は老人だ”と考えるようになったときに老人になる」とあるようだが・・・。これからの、老人のあり方は、どうあるべきだと思いますか・・・?
同新聞によると、日本の高齢者の中で、仕事についている人は2004年時点で480万人、就業割合は19,4%。米国の13.9%、フランスの1.2%など欧米諸国より高い水準になっているというが、・・・これは、いい傾向なのか・・・・?、それとも働かなくては食べてゆけない哀しい現実なのか・・・・・・???。
(画像は、マイコレクション「明治の風俗絵葉書」より)
参考:
国民の祝日に関する法律(祝日法)
http://list.room.ne.jp/~lawtext/1948L178.html
第二章 老年学関係書... 老人の定義(一体、老人とは何歳からか) ...
http://www1.ttcn.ne.jp/~mmori/page2.htm
神戸市老人福祉法施行細則
http://www.city.kobe.jp/cityoffice/09/010/reiki/reiki_honbun/ak30205071.html
高齢者福祉施策 (神戸市保健福祉局)・・おおむね65歳からはじまります 。
http://www.city.kobe.jp/cityoffice/18/menu03/a/am10.html
多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う国民の祝日。
「敬老の日」は、兵庫県多可郡野間谷村(現在の八千代町)の門脇政夫村長が提唱した「としよりの日」が始り。「老人を大切にし、年寄りの知恵を借りて村作りをしよう」と、1947(昭和22)年から、農閑期に当り気候も良い9月中旬の15日を「としよりの日」と定め、敬老会を開いた。1950(昭和25)年からは兵庫県全体で行われるようになり、それが全国に広がったものである。この「としより」という呼び方はひどいということで、1963(昭和38)年に、「としよりの日」の名称は「老人の日」に改められた。この名称は、1964(昭和39)年から1965(昭和40)年まで使用されていたが、1966(昭和41)年からは、国民の祝日「敬老の日」となった。そして、「祝日法」の改正により、2003(平成15)年からは、「9月15日」のものが、「9月第3月曜日」に変更された。
しかし、良く判らないのは、この「祝日法」の改正によって「敬老の日」が9月第3月曜日となるのに伴い、従前の敬老の日(9月15日)を記念日として残す為にという理由で、2002(平成14)年1月1日改正の「老人福祉法」によって、9月15日を「老人の日」に制定しているのである。そして、この日を、国民の間に広く老人の福祉についての関心と理解を深めるとともに、老人に対し自らの生活の向上に努める意慾を促す日とし、この「老人の日」)からの1週間を「老人週間」(9月15日~9月21日まで)としている。
だから、祝日法の「敬老に日」と老人福祉法の「老人の日」とは、別のものなのだ。私は、老人の日は敬老の日に名称変更し、もうなくなっていたと思っていたのだが・・・・。つまり、「敬老の日」は老人を敬愛し、長寿を祝う」。「老人の日」から、1週間は、老人に対し自らの生活の向上に努める意慾を促す日なのである。ややこしい話である。趣旨が違うからと言う理由なのだが、なんとなく、お役所の人間の発想法だな~と感じる。
ところで、どちらにしても、お年寄りを、「老人」と呼んでいるわけであるが、この老人と言う呼称をどう思う・・・?。「老人」の日になる前は「おとしより」と呼んでいた。私には、「老人」と言う呼び方には、老齢者を蔑視したような印象を受け、「おとしより」の呼び方の方が余程、ほのぼのとした、老齢者を大切に思う気持ちが現れているように思うのだが・・・。
又、それでは、老人と呼ぶ年代は、何歳からを言うのだろう。老人福祉法が65歳以上を老人としているようなので、どうも、65歳以上を「老人」と呼び、老人として扱うと言うのが一般的なようだ。
ある人が、満65歳になった途端に、老人クラブへの入会を勧誘され、ショックを受けたといっていたが、それも、当然だろう。老人福祉法ができた昭和38年(1963年)当時は、男の平均寿命は約67歳で、65歳以上の高齢者の人口はごく少なかっただろう。だが、今や平均寿命は80才の時代なんだよ・・・。
今朝の朝日新聞朝刊を見ると、全国の65歳以上の高齢者が2556万人となり、初めて総人口の2割に達したことが、「敬老の日」にちなんで総務省がまとめた15日現在の推計でわかったという。国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、この割りは今後も伸び続け、10年後には26%に達する見込みだとか。生産年齢人口(15~64歳)に対する高齢者の比率を示す老年人口指数は、30.2%。ほぼ3人で1人のお年寄りを支えている計算になる。
今や、老人というマーケットを当て込んだ商売も目白押しである。「豪華客船世界一周ツアー」「介護ビジネス」といったものの他、「60歳以上のなんとか教室」など老人を対象とした商売は好調なのだそうだ。しかし、私には、今の世の中、お年寄りを年長者として尊敬し思いやる気持ちは薄れ、一寸お邪魔な存在の老人として扱いながら、しっかりとこれを商売のネタにしているように思われて仕方がない。そして、お年寄りを、ターゲットにした悪徳商法も後を絶たない。
米国のカーター元大統領の著書「老年時代」によれば、「”自分は老人だ”と考えるようになったときに老人になる」とあるようだが・・・。これからの、老人のあり方は、どうあるべきだと思いますか・・・?
同新聞によると、日本の高齢者の中で、仕事についている人は2004年時点で480万人、就業割合は19,4%。米国の13.9%、フランスの1.2%など欧米諸国より高い水準になっているというが、・・・これは、いい傾向なのか・・・・?、それとも働かなくては食べてゆけない哀しい現実なのか・・・・・・???。
(画像は、マイコレクション「明治の風俗絵葉書」より)
参考:
国民の祝日に関する法律(祝日法)
http://list.room.ne.jp/~lawtext/1948L178.html
第二章 老年学関係書... 老人の定義(一体、老人とは何歳からか) ...
http://www1.ttcn.ne.jp/~mmori/page2.htm
神戸市老人福祉法施行細則
http://www.city.kobe.jp/cityoffice/09/010/reiki/reiki_honbun/ak30205071.html
高齢者福祉施策 (神戸市保健福祉局)・・おおむね65歳からはじまります 。
http://www.city.kobe.jp/cityoffice/18/menu03/a/am10.html