今日(9月29日)は「招き猫の日」。
日本招き猫協会が制定。「くる(9)ふ(2)く(9)」(来る福)の語呂合せとか・・。この日を中心に、伊勢の「おかげ横丁」の招き猫まつり等、全国各地で記念行事が開催される。
よく商店の片隅やカウンター上で、片手を高く掲げてお客さんを呼び寄せる姿をした「招き猫」。日本ではお馴染みの「招き猫」は何処でも見かけるものだが、非常にたくさんの種類があって、「招き猫」の愛好家も多い。ところで、この招き猫の種類ってどのくらいあるのだろう。一寸調べてみると、・白の招き猫は福を招く、黒の招き猫は災いを防ぐ、赤の招き猫は病を防ぐ、黄金の招き猫は運を開く。左手上げの招き猫は人を招く、右手上げの招き猫は金運を招くと、いった具合である。
しかし、もともと、猫が「福を呼ぶ物」として愛されているのは世界的に見ても珍しいようで、日本以外では古代エジプトやタイ位しかないのだそうだ。
むしろ、ヨーロッパでは悪魔の使者として忌み嫌われる時代すらあったらしい。でも、最近、その愛らしい姿は、海外でも人気があり、日本のお土産として買って帰る人も多くなったそうである。今は、ペットブームで、中でも、猫は、犬と共に最も愛されている動物であるが、犬と比べ、日本における、飼い猫の歴史は、以外に短いのである。
日本に、今の飼い猫が輸入されたのは,仏教の伝来とともに船に乗せられたネズミ対策のための猫が最初と言われている。 それは6世紀くらいのことで,文献では,705 年の『日本霊異記』に猫の記述があり,また『宇多天皇御記』に889 年に天皇の飼っている黒猫の記述がある。 その後,平安時代の『源氏物語』や『枕草紙』(1000年頃)にも猫の記述があるが,この時代はまだ綱をつけて飼い,上流階級や一部の人が飼っていたが、一般的ではなかったようである。一般人が猫を飼い始めたのは、戦国時代から江戸時代に入ってだろうと思う。
江戸時代初期の御伽草子で動物を主人公にした「猫のそうし」があるが、この物語は史実との関係で興味深いものである。
この物語の出発点は、1602(慶長7)年8月中旬の法令(禁制)にふれている。引用すると、「慶長七年八月中旬に、洛中に猫の綱を解きて放ち給うべき御沙汰あり、ひとしくお奉行より、一条の辻に高札を立て有り、其の面にいわく、
一、洛中猫の綱を解き、放し飼いにすべき事。
一、同猫売買停止の事
この旨相背くにおいては、かたく罪科に処せられるべきものなり、よってくだんの如し」・・・とある。
猫を放し飼いにすると猫を捕まえて売買する手合いが現れるので、猫の売買を禁じているのが面白い。これ、本当かな?と思うかもしれないが、この立法は史実なのである。
この史実に見られるように、「猫をもって鼠を制する」為に、猫を放し飼いさせたもので、それまでは、猫を首綱に繋いで飼うのが普通であったことは、「石山寺縁起」の図を見ても判る。このように、中世の絵画を見ると猫は繋がれて飼われているが、その後の近世の猫たちは、繋がれていない。こうした飼い方の変化は、この慶長七年八月の猫の放し飼い法令から始まったのだよ。しかし、最近、猫の放し飼いによる、トラブルが相次いでいる。犬と違って、猫は、他人の敷地などどこにでも入り込み糞をしたりするので、ネズミ捕りの役目もなくなったいまや、昔と同様に、猫は放し飼いせず、家の中で育てるようにするのがよいのではないかな?。
参考:(紐につながれている猫。石山寺縁起より。石山寺蔵。週刊朝日百科「日本の歴史別冊」より借用)
招き猫の部屋 - さまざまなな招き猫コレクション、由来や歴史の紹介
http://www.linkclub.or.jp/~luckycat/index.htm
日本招猫倶楽部のページ
1993年に創立された全国的な招き猫の愛好家組織
http://www
日本招き猫協会が制定。「くる(9)ふ(2)く(9)」(来る福)の語呂合せとか・・。この日を中心に、伊勢の「おかげ横丁」の招き猫まつり等、全国各地で記念行事が開催される。
よく商店の片隅やカウンター上で、片手を高く掲げてお客さんを呼び寄せる姿をした「招き猫」。日本ではお馴染みの「招き猫」は何処でも見かけるものだが、非常にたくさんの種類があって、「招き猫」の愛好家も多い。ところで、この招き猫の種類ってどのくらいあるのだろう。一寸調べてみると、・白の招き猫は福を招く、黒の招き猫は災いを防ぐ、赤の招き猫は病を防ぐ、黄金の招き猫は運を開く。左手上げの招き猫は人を招く、右手上げの招き猫は金運を招くと、いった具合である。
しかし、もともと、猫が「福を呼ぶ物」として愛されているのは世界的に見ても珍しいようで、日本以外では古代エジプトやタイ位しかないのだそうだ。
むしろ、ヨーロッパでは悪魔の使者として忌み嫌われる時代すらあったらしい。でも、最近、その愛らしい姿は、海外でも人気があり、日本のお土産として買って帰る人も多くなったそうである。今は、ペットブームで、中でも、猫は、犬と共に最も愛されている動物であるが、犬と比べ、日本における、飼い猫の歴史は、以外に短いのである。
日本に、今の飼い猫が輸入されたのは,仏教の伝来とともに船に乗せられたネズミ対策のための猫が最初と言われている。 それは6世紀くらいのことで,文献では,705 年の『日本霊異記』に猫の記述があり,また『宇多天皇御記』に889 年に天皇の飼っている黒猫の記述がある。 その後,平安時代の『源氏物語』や『枕草紙』(1000年頃)にも猫の記述があるが,この時代はまだ綱をつけて飼い,上流階級や一部の人が飼っていたが、一般的ではなかったようである。一般人が猫を飼い始めたのは、戦国時代から江戸時代に入ってだろうと思う。
江戸時代初期の御伽草子で動物を主人公にした「猫のそうし」があるが、この物語は史実との関係で興味深いものである。
この物語の出発点は、1602(慶長7)年8月中旬の法令(禁制)にふれている。引用すると、「慶長七年八月中旬に、洛中に猫の綱を解きて放ち給うべき御沙汰あり、ひとしくお奉行より、一条の辻に高札を立て有り、其の面にいわく、
一、洛中猫の綱を解き、放し飼いにすべき事。
一、同猫売買停止の事
この旨相背くにおいては、かたく罪科に処せられるべきものなり、よってくだんの如し」・・・とある。
猫を放し飼いにすると猫を捕まえて売買する手合いが現れるので、猫の売買を禁じているのが面白い。これ、本当かな?と思うかもしれないが、この立法は史実なのである。
この史実に見られるように、「猫をもって鼠を制する」為に、猫を放し飼いさせたもので、それまでは、猫を首綱に繋いで飼うのが普通であったことは、「石山寺縁起」の図を見ても判る。このように、中世の絵画を見ると猫は繋がれて飼われているが、その後の近世の猫たちは、繋がれていない。こうした飼い方の変化は、この慶長七年八月の猫の放し飼い法令から始まったのだよ。しかし、最近、猫の放し飼いによる、トラブルが相次いでいる。犬と違って、猫は、他人の敷地などどこにでも入り込み糞をしたりするので、ネズミ捕りの役目もなくなったいまや、昔と同様に、猫は放し飼いせず、家の中で育てるようにするのがよいのではないかな?。
参考:(紐につながれている猫。石山寺縁起より。石山寺蔵。週刊朝日百科「日本の歴史別冊」より借用)
招き猫の部屋 - さまざまなな招き猫コレクション、由来や歴史の紹介
http://www.linkclub.or.jp/~luckycat/index.htm
日本招猫倶楽部のページ
1993年に創立された全国的な招き猫の愛好家組織
http://www