きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「告白」

2010年06月06日 | 映画
予告が恐かったので、見に行こうか迷ったけど、
中島さんの作品だから行きましたよ。
前2つが、煮え切らない部分がある作品だったけど
こちらはいろんなことがクリアでした。
スローモーションや音楽が多用されつつも
お話はサクサク進み、きっちり話も落ちます。
やっぱ、上手いな、中島さん。
予告で想像したほど、恐くはなく、
むしろ、上質のサスペンスの方に近いかも。

少年法で守られ、
罪を犯しても罪に問われない者達がいる。
そんな話にモヤモヤしている人は
「よくやった!」と思うかも。
(私は思った)

人の心の中には、
他人からは覗けない暗部がある。
その暗部をつつき、復讐を遂げる者がいる。
操ること自体も恐いけれど、
つつかれて、膨張して、一人歩きするのが
とても恐い。

静かな口調の松たか子が恐い。
岡田将生は、すごくウザいのがいい。
少年、少女たちの演技もすごく良かった。
木村佳乃も良かったなー。
綺麗な服を着て、綺麗な食器囲まれているのに、
だんだん精神が病んでいくのがよく見えた。
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「9<ナイン> ~9番目の奇妙な人形~」

2010年06月06日 | 映画
予告で見た「お人形ちゃんたち」が可愛かったので見に行ったら
そんな生やさしいもんじゃなかった。
突然お人形ちゃん達が出てきて、
恐い機械に襲われて、仲間を失って、
・・・・で、終わり。
突然始まって突然終わり。
いろんな謎がありそうなんだけど
殆ど解明されないまま終わり。
(どうやって彼らが作られたのはわかるけど
 なぜ作る必要があったのかはわからない、とか
 なぜ相手に取り込まれちゃうのか、とか)
でも、なんでだか許せちゃう不思議さ。
自分が「9」の立場だったら、
謎解きよりも、今を生き抜くことだろうしね。

とにかく逃げて逃げて反撃して。
けっこう、ドキドキし通しでした。

色合いとか、彼らの質感とかが
とてもイイです。

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「パーマネント野ばら」

2010年06月06日 | 映画
離婚して、娘と共に故郷の街に戻ってきた女性の話。

淡々と進む話で、起伏がないなー、と思ったら
最後にどーん、と来ました。
ときどき「ん?」と思ったところがあったんだけど
(車のキーとか、ビールとか)
ああ、伏線だったんだなあ、と。
静かに見える女性の中に、誰よりも強い狂気がある。
他の女達が、苦しみを流しているなか
ヒロインだけが、流せず、ずっと抱えている。
下ネタしか話さないように見えたおばちゃん達が
実はそんなヒロインを、
とてもとても気に掛けていたところに涙。
見終わってから、じわじわ来ます。


菅野美穂の演技は、実は好きな方じゃないけれど
生活感のある母親の顔と、
恋する女(女の子)の表情が良かった。
江口洋介も良かったな~~。
女に惚れられるのもわかるよー。
フィリピンパブのママの小池栄子が
すごく良かった。
夫に顔をプニプニされた時、
以前は笑い返したんだろうなあ、
でも今は笑い返さないんだな、と
夫と訣別するときの気持ちがすごく伝わってきた。
池脇千鶴が、えらい所帯じみた雰囲気でビックリ。
演技、、、なのか。

ヒロインの母の再婚相手が宇崎竜童だった。
いろんな意味で自然すぎてビックリ。
フィリピンパブのママの夫(ヒモ)が
四草兄さんだった。
額がちょっと・・・。
本田博太郎さんが怪演過ぎる!
「昔」と「今」の両方とも。


男運が悪い、けど、逞しい女達の物語り。


映画を見て思ったのは、
西原さんは、ネームが上手いんだな、ということ。
彼女の描くストーリーマンガは、
細かいコマ割りではなく、文字も少ない。
(ドキュメンタリー系wは、また別ね)
短い台詞と、ほんわかした絵の中に
すごく複雑なことを秘めているんだなあ。
あの絵で(あんな絵なのに)深いところが
彼女の作品の魅力だけど、
映画は、そういった意味でのギャップはない。
でも、高知の漁村の空気は、
映画だから感じ取ることができるんだよね。
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