きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「ロミオとジュリエット(Bパターン)」宝塚星組

2013年08月01日 | 宝塚(星組)



トップコンビにはさすがに初々しさはないけど
ジェットコースターのような、猛スピードで突き進む恋で、これもあり。

たくさん見た月組は新トップお披露目&役替わりだったので
若い子達の青春群像劇のような面があったけど
今回の星組はちえちゃんの存在感が強烈なので
「ロミオの物語」に見えた。
ちえちゃんは、陽の気溢れる生命力の塊のようなロミオだけど、
その全てを注いだ恋だからこそ、
その恋が終わったら命も終わるんだな。
ちえちゃんにロミオは似合わなそうと思っていたけど、
いやいや実に納得でした。
あんなに明るいロミオなのに、
死が寄り添っても違和感がないところにゾクゾクする。

ねねちゃんのジュリエットは可憐で可愛いけど、
それ以上の印象は薄め。

ベニはベンヴォーリオ。
短髪地毛が可愛い。
乳母には「セロリ」と言われていた。
ロミオのマブダチで粗忽者でお調子者。
ちえちゃんとのバランスも良い。
前半はちょっとブルギニョンが混じっていた。
「どうやって伝えよう」は切なすぎて泣けた。
マギーちゃんのような身を切られるような「痛さ」は無いけど
確実に、自分たちの子供時代が終わったとわかる歌だった。
世界の王だと思っていた自分たちの無力感が良く伝わってきた。
芝居を歌に乗せるのが上手いな。

真風のティボルトは、外見はおっさんになりかけなのに
喋ると子供っぽさが覗き、そのアンバランスさに、
「急いで大人になった感」が醸し出されて味わい深い。
体格がいいので赤い衣装もロン毛も似合う。

まさこちゃんは大公。
台詞も歌も意外と高い声で
思っていたほどおっさんじゃなかった・・・。
出だしの歌も少々平坦だな。

みっきぃはマーキューシオ。
頑張っているけど、真ん中の一員は厳しいかな。
歌が時々辛い部分があった。
みやるりはかなり歌えていたんだなあ。

さやかさんの乳母は慈愛に溢れていた。
「パリスと結婚を」も、
真の愛情からの進言なのがわかる。
(その方が正しい道だよね)

まこっちゃんの愛&ゆっこちゃんの死の踊りはとても良かった。

柚長のフラメンコは唐突すぎてびっくり。
あそこでああいうふうに使うしか無いんだろうけど。
柚長とまさこちゃんはどこかでアルバイトをしているのかしら?


芝居でえらく感動したのに、
ショーの野郎ダンスのイケイケ振りと、
デュエダンのねねちゃんのエロいドレスに
全てが上書きされそうになった。
危なかった。

指揮は通しでソルティ。

1階24列は2階が被りすぎて音響がメチャ悪。
視界はいいんだけどね。

衣装はマイナーチェンジ多し。
有村先生と衣装部さんの本気は続く。
ベンヴォーリオの衣装がモンタギューチームっぽく緑が基調。
黒はマーキューシオのみ。
わかりやすくなったかも。


「綺麗は汚い」、月組の時は
ピーターばかり見てたということに
改めて気が付きました。


【主な配役】
ロミオ:柚希 礼音
ジュリエット:夢咲 ねね

ティボルト:真風 涼帆
ベンヴォーリオ:紅 ゆずる
マーキューシオ:天寿 光希

ロレンス神父:英真 なおき
乳母:美城 れん

キャピュレット卿:一樹 千尋
キャピュレット夫人:音花 ゆり
モンタギュー卿:美稀 千種
モンタギュー夫人:花愛 瑞穂
ヴェローナ大公:十輝 いりす
パリス:壱城 あずさ

愛:礼 真琴
死:麻央 侑希
ピーター:真月 咲
ジョン:輝咲 玲央


公演デザート
「アラどんな?ベラドンナ!」
(400円)
劇中に登場する「ベラドンナ」とはどんなもの?
と素朴な疑問から「ベラドンナ」をイメージした
デザートを作ってみました。
アロエの果肉を入りのさわやかなグリーンミントゼリーに、
柚の風味豊かなゼリー、さらに柚ピールを添えて・・・


見た目も味も夏らしく涼やか。ちょっと甘さが後を引く。
「アラどんな?ベラドンナ」をお願いします、
と注文したら、渡されるとき復唱してくれたよ!
コメント
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