きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「ロミオとジュリエット(Aパターン)」宝塚星組

2013年08月20日 | 宝塚(星組)
ちえちゃんもねねちゃんもエネルギッシュ。
こんなに全身全霊をかけ
すべてのエネルギーを注いだ恋なら
成就できなければ「死」しかないのも納得。

特にちえちゃんはパワフルでフルスロットル。
夜中にもう一公演ぐらい余裕でできそうなぐらい
体力が余っていそうだけど、
そんなことしたら組子は死ぬよな。

死といえば。
真風の「死」が素晴らしく良い。
求心力があり、誰もが「死」に引き寄せられている。
抜群の存在感なのに芝居の邪魔にならない。
髪を振り乱して踊っていて、
熱量はあるのに、生者のエネルギーではない。
物語の要であるのに
物語に直接関与しない。
絶妙。
ますますミズに似てきたな。
フィナーレで青白い顔で笑顔全開で踊るのがツボ。

逆にどいちゃんの「愛」は
踊りが固すぎ。
男役の踊りだった。
フィナーレは活き活きしてたな。

ベニはいろいろ欠点もあるし、
私の男役の理想より高い声なんだけど、
キュッ!と心臓を持って行く瞬間があるんだよなあ。
ティボルトは全般的に狂気すら感じるのに
「本当の俺じゃない」は、素直な気持ちすぎて。
言い訳には全然聞こえなくて。
この歌で泣かされるとは!

まこっちゃんも真ん中芝居に違和感がなく、
ちえロミとも自然に友人に見える。
歌が上手いわ~。
「どうやって伝えよう」は
大人時代がそこまで来ているのがわかっているけど
ギリギリ子供だった。

 *すずみんとまっつはすでに大人になっていて、
  マギーちゃんとベニは子供時代が終わらざるをえない苦さがあった。
  私は最後のパターンが一番好き。
  自分がいた場所は世界の全てではなく、
  自分達がちっぽけな存在だと気が付いてしまった瞬間の、
  ああ、やっぱりという気持ちと
  こんなはずでは、が入り混じる痛さ。
  「世界の王」と一番呼応している。
  誰もが通る道。誰もが知る辛さ。
  2人のアプローチが違うのも良いのだ。

まこっちゃんは学年の割りに技術面は安定しているけど
ビジュアル(男役としてのキザりとか)を
もっともっと磨かないと器用貧乏で終わっちゃうよ。
気をつけないと。
時々みっちゃんに見えたよ。
心配だ。
今日のベンヴォーリオ。
ロミオに「自分のことを心配しろよ」と真っ先に言ってまう。
乳母に「トウモロコシ頭」と言われる。

しーらんは真ん中芝居もビジュアルもいいね。
本人比では歌も良い。
みっきいはパリスが似合う。
この位置だと違和感がない。

さやかさんの乳母は
「私にも勇気をください」に涙。
こういう役割をして主人に殺される人もいるよね。
そこまでいかないにしても
多くを失う可能性があるのに
立ち向かって行くんだよね。
「ロミオは雑巾」のところ、
コマちゃんは最初ジュリエットのために
心を鬼にして進言、という演技をしたら
小池先生からは「もっと脳天気に、
それが一番良いと思っているように」
と指導され悩んだ、というようなことを
どこかで見た気がするんだけど、
今回のさやかさんはコマの最初の演技に近い気がする。
流れ的には私もこの方が合うと思うな。

そして、ねねちゃんのデュエダンのドレスは
やっぱりエロいのだった。


柚長、出番はあれだけなのかなあ。


時々、月組公演時のスカステでじゅんこさんが言った
「ジョンがしくじった」が甦ってきて参った。
コメント
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