きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「楽園の瑕 終極版」(香港電影天堂 最終章)

2015年05月07日 | 映画
長編をいくつかの超短編に切り分け、
一人の男を軸に繋げたような、そうじゃないような、
話は無いようなものだけど、
雰囲気と色彩が素晴らしく良い。

初めて見たときは話の無さを含めて衝撃だった。
改めてスクリーンで見て、
雰囲気に酔う悦楽を堪能。
上手く言えないけど、すごく好きな作品。

飲めば辛い過去の記憶を消せる酒を飲み
どんどん記憶が抜け落ちていく男と、
いくら飲んでも大切な記憶は強くなるばかりの男。
その酒を渡したのは・・・、など、
すごく断片的なストーリーばかりなんだけど、
いちいち心に刻まれる。

ウォン・カーウァイ作品は
バラバラ過ぎる話が乱立しているように見えて
後半の「なにげないある一言」で
すべてのピースがカチッと嵌まって
涙がボロボロ出てくる。
これも兄嫁の話あたりから、来た。

厭世感漂うレスリーが絶品。

この裏が「大英雄」なのかあ。
コメント
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