社員食堂を持つ企業や団体と提携して、通常より低カロリーで栄養バランスのとれた特別メニューを提供してもらい、そのメニューの価格に20円を上乗せして設定。その20円は寄付金としてアフリカに送られ、現地の子どもたちの給食費にあてられます。
この仕組みを作って運営しているテーブル・フォー・ツー(TFT)というNPOの事務局長が書いた本です。いわゆる社会事業、ソーシャルビジネスの話。
マッキンゼー・アンド・カンパニーでコンサルタントとして働いたこともある著者小暮真久氏が、TFTの立ち上げ、運営について語られております。
社会事業も社会貢献に対するしっかりした理念と戦略を求め、志を同じくする人で構成される少数精鋭の組織で活動をする。
まだまだソーシャル・ビジネスについて、整理ができていませんが、この本で少し理解できたように思います。
何か熱意ばかりでやみくも動いていて、自分たちの想いだけを語っている人たちが勝手に「ソーシャル・ビジネス」という定義をしていると感じていましたが、本当は熱い想いだけでなく、通常のビジネスと同じように他とは違うしくみが求められる活動なんだなあとわかりました。
さて、ソーシャル・ビジネスについて否定的な発言をしてしまうのは、自分が公務員だからかなあと思ったりもします。さまざまな利害がぶつかってなかなか公益が実現できない。そもそも公益って何?って悩むこともある自分たち。
あらゆる分野に関わりがあると一つの意思決定が他の公益を阻害してしまう。例えば道路整備を決定すれば環境破壊を起こすこともある。絶対的は善はなくて比較考量で意思決定がなされ、その事務を自分たちは実行していく。そこで自分の私的な価値観とは相いれないこともあるけど、仕事だから執行しなければならない。
そうした時にある特定分野の狭いところに関心を持って、そのために一生懸命になれる、それもそれを社会貢献と考えながら・・・自分たちがしたいと思ってもできないことに嬉々として取り組んでいる。
そんな仕事の仕方をしているソーシャル・ビジネスに関わる人たちにちょっと嫉妬をしているのかもしれません。だから甘い考えだとなんか許せない気になってしまう。公共はもはや国・自治体だけで取り組むものではないとわかっていながら、了見狭いです。
好きな本でした。熱い想いも一緒にくっついてきますが、NPOを立ち上げる際に参考になる本だと思います。