今年もトラノオスズカケが立派な実をつけました。
花は葉腋から円すい形の花序を出して元のほうから順に先のほうへ咲いてゆきます。
5年ほど前にトラノオスズカケの苗をいただきました。猪が掘り起こしてしまったものだそうです。果たして四国九州にしか自生していないという草が茨城でも生きてゆけるかが心配で、鉢に植えて厳寒期は屋内に取り込むつもりでした。
冬になると葉が紫色になってきましたが枯れる様子はありません。
トラノオスズカケは茎の先端が地面につくと、先端から芽がでて新しい株になる性質があります。鉢に植えるときに先端を着地させておくことにしました。植えようとして考えました。もしかしたら先端だけでなく、各葉腋からも新しい株ができるのではないか。そこで、茎を地上にはわせるようにして、軽く土をかけて、茎は土に埋まるが、葉は地上に出るようにしておきました。すると思った通り各葉腋から芽が出てきました。
画像の中の①が親株です。茎を土にはわせるように軽く埋めて、茎の下から順に反時計方向に②、③、④、⑤、⑥、茎の先端が⑦です。興味あることは、親株と埋めた茎の全部の葉腋7カ所からすべて芽がでてきましたが、その大きさ・勢いに違いがあったことです。一番勢いがよいのは親株です。それ以外で一番勢いがあるのは先端部の⑦でした。次に勢いがあるのが、ひとつおきに⑤、③でした。また最初の②も勢いがありました。これは新しい株が適度に離れていた方がよいということかと思いました。案の定⑦⑤③と②は成長して新しい株になりました。⑥と④は芽は出たものの生長することなく枯れました。これは万一⑦⑤③が何らかの事情で成長できなくなったときの予備だったのかと思われました。
冬季に葉が紫色になることは前述の通りですが、これは対凍性を増しているのだと思いました。というのは徐々に寒くなって行くときに、葉の色も徐々に紫色が増してきました。ところが葉が緑色の時に急激に寒くなった場合は、葉がしおれてしまったのです。また温暖な自生地では冬でも葉が紫色になったのを見たことがないとのことでした。そして、寒冷な茨城では親株から出てくる新芽もまた紫色で勢いよく出てきました。
自生地といっても、限られた個体しか観察していないわけですが、このように勢いよく芽が出てくるのは見たことないとのことで、寒冷な茨城に来たのにかえって自生地より元気であるのが不思議です。そして花も自生地よりたくさん咲きました。
冒頭の写真のように立派な実も自生地では見かけないとのことです。これは比較している自生地がトラノオスズカケにとって必ずしも好ましい環境ではないために勢いがないのかもしれません。でも、その同じ自生地から来て厳しい環境の茨城では元気なのは不思議です。またこぼれ種が鉢に落ちると発芽することがあります。このことはここ茨城でも生きてゆけるということの証明でしょう。
都内の科博の自然教育園では突然トラノオスズカケが生えてきたとか。おそらく何十年か前に植えられていた株から種が落ちて、地中深く眠っていたのが、何かの工事などで掘返されて種が地表近くに出てきたので発芽したのではないかと考えられているようです。
花は葉腋から円すい形の花序を出して元のほうから順に先のほうへ咲いてゆきます。
5年ほど前にトラノオスズカケの苗をいただきました。猪が掘り起こしてしまったものだそうです。果たして四国九州にしか自生していないという草が茨城でも生きてゆけるかが心配で、鉢に植えて厳寒期は屋内に取り込むつもりでした。
冬になると葉が紫色になってきましたが枯れる様子はありません。
トラノオスズカケは茎の先端が地面につくと、先端から芽がでて新しい株になる性質があります。鉢に植えるときに先端を着地させておくことにしました。植えようとして考えました。もしかしたら先端だけでなく、各葉腋からも新しい株ができるのではないか。そこで、茎を地上にはわせるようにして、軽く土をかけて、茎は土に埋まるが、葉は地上に出るようにしておきました。すると思った通り各葉腋から芽が出てきました。
画像の中の①が親株です。茎を土にはわせるように軽く埋めて、茎の下から順に反時計方向に②、③、④、⑤、⑥、茎の先端が⑦です。興味あることは、親株と埋めた茎の全部の葉腋7カ所からすべて芽がでてきましたが、その大きさ・勢いに違いがあったことです。一番勢いがよいのは親株です。それ以外で一番勢いがあるのは先端部の⑦でした。次に勢いがあるのが、ひとつおきに⑤、③でした。また最初の②も勢いがありました。これは新しい株が適度に離れていた方がよいということかと思いました。案の定⑦⑤③と②は成長して新しい株になりました。⑥と④は芽は出たものの生長することなく枯れました。これは万一⑦⑤③が何らかの事情で成長できなくなったときの予備だったのかと思われました。
冬季に葉が紫色になることは前述の通りですが、これは対凍性を増しているのだと思いました。というのは徐々に寒くなって行くときに、葉の色も徐々に紫色が増してきました。ところが葉が緑色の時に急激に寒くなった場合は、葉がしおれてしまったのです。また温暖な自生地では冬でも葉が紫色になったのを見たことがないとのことでした。そして、寒冷な茨城では親株から出てくる新芽もまた紫色で勢いよく出てきました。
自生地といっても、限られた個体しか観察していないわけですが、このように勢いよく芽が出てくるのは見たことないとのことで、寒冷な茨城に来たのにかえって自生地より元気であるのが不思議です。そして花も自生地よりたくさん咲きました。
冒頭の写真のように立派な実も自生地では見かけないとのことです。これは比較している自生地がトラノオスズカケにとって必ずしも好ましい環境ではないために勢いがないのかもしれません。でも、その同じ自生地から来て厳しい環境の茨城では元気なのは不思議です。またこぼれ種が鉢に落ちると発芽することがあります。このことはここ茨城でも生きてゆけるということの証明でしょう。
都内の科博の自然教育園では突然トラノオスズカケが生えてきたとか。おそらく何十年か前に植えられていた株から種が落ちて、地中深く眠っていたのが、何かの工事などで掘返されて種が地表近くに出てきたので発芽したのではないかと考えられているようです。