マチンガのノート

読書、映画の感想など  

オープンダイアローグへの危惧 2

2017-06-19 00:26:37 | 日記
オープンダイアローグで強調されているところに、
様々な人が治療側として参加できる、というのがあるが、
そのようなことに飛びつくのは、境界例や依存症の人のような、
他人をコントロールしたい、支配したいという欲求を持つ人が多いだろう。
事前に文献を読んだり、解説を受けたりしていても、そのようなタイプの人は
患者の立場の人をコントロールするため、様々な方法で周囲の人も巻き込むだろう。
また、そのようなタイプの人は、セルフモニタリング能力が低いために、
さまざまな虚偽のことを言っても、自身が覚えていないことが多いそうだ。
 臨床心理士資格制度が作られた背景として、当時の様々な〇〇セラピーなどの
自称治療者、自称専門家と、ある程度の専門知識と経験がある人を区別しなければ、
さらに被害者が増えるというは大きかっただろう。
様々な自称治療者、自称専門家も、自身が不安定で、他人をコントロールしたい、
支配したいという人が多かったのだろう。
オープンダイアローグはそのような経緯に逆行する面が出ないよう
事前にかなりの仕組みを考えるべきだろう。

以下の小説は境界例、解離性障害への対応の難しさが読みやすく描かれていて
参考になる。
参考文献:「症例A」多島斗志之