イラク戦争で撃たれた仲間を助けようとしたところの映像がニュースに取り上げられて、
その部隊の仲間とともに英雄扱いされる19歳の兵隊のはなし。
なんとも違和感を感じさせるのは、本国のアメフトの試合のハーフタイムショーなどにも
出演させられたりするところだろう。
主人公が助けようとした軍曹は努力の甲斐なく戦死するのだが、周囲はそのことで
主人公がどう思っているかも気にかけていないようだった。
本人たちが戸惑っているのに歌って踊る芸能人の後ろに登場させたりするところが、
文化的に理解できなかった。
砂漠の戦場での殺し合いと、きらびやかなアメフトのスタジアムを対比させたのが独特の
感じを出していた。
周囲もその軍人たちに敬意を示すのだが、人を殺した時の感じを聞いてきたりするので、
物事の捉え方がこちらとはかなり違うのだろうと感じた。
主人公はその中で戦地に帰りたくない想いを持つのだが、周囲はそのようなことも
想像していなかった。
物語の舞台は’04年なので、戦争をしているアメリカ本国の多くの人が無関心だったことが大きいのだろう。
『ビリー・リンの永遠の一日』