マチンガのノート

読書、映画の感想など  

ネバー・ダイ 決意の弾丸:監督リオール・ゲラー 出演ジャン・クロード・バン・ダム

2020-05-22 23:10:22 | 日記

ワシントンDCの一角の中南米からの移民が多い地域で薬物売買などを仕切っている

中米系ギャングのボスに雇われて集金をしている14歳のルーカスですが、

兄は市民権を得るために軍隊に行き戦死したので、自分で小学生の弟を養っています。

ギャングのボスも、祖国で父親が殺され、米国に越境するときに母親も殺されたために、

障害のある妹のためにギャング稼業を情け容赦なくして、その一帯を仕切っています。

ダニエル(バン・ダム)は戦争に出征した際に、誤って子供を撃ち殺した上に、爆発で重傷を負い、

話すことも出来なくなり、PTSDなどを緩和するためにルーカスから薬物を買っていますが、

なにかとルーカスを気にかけています。

ギャングたちは顔にタトゥーを入れるくらいなので、将来更生したり普通の仕事に就くことを

考えていないことが伺えます。

ボスの側近に行動を疑われて狙われるルーカスですが、偶然ダニエルに助けられ、

街から脱出しようとしますが捕らえられます。

ルーカスを助けにボスの所に乗り込むダニエルですが、衰えているために、

これまでのバン・ダム映画のようには行きませんが、張り込んでいたFBIを巻き込んでの

銃撃戦に乗じてルーカスたちを助けて、街から連れ出そうとします。

これまで様々なギャング映画が作られてきましたが、みなある程度普通の格好をした

ギャングたちでしたが、こちらは顔にタトゥーを入れるくらいの、これまでと違った

ギャングたちなので、とてもインパクトがありました。

今回、バン・ダムはほとんど格闘などをしませんが、渋い演技がよかったです。

 


日本の臨床心理、精神医学への影響が大きそうな記事

2020-05-22 10:00:15 | 日記

日本ではいち早く、中井久夫氏が紹介した「人殺しの心理学」デイブ・グロスマン著だが、

そのもとになったS.L.A.マーシャル准将のデータは、信ぴょう性に欠けるものとのこと。

デジタル社会の現代ならばそのような調査はある程度簡単にできそうだが、

第二次大戦当時にそのような調査をしようとすると、かなりの年数が必要なので、

創作なのだろうとしている研究者もいるとのこと。

ヤフーニュース

戦争における「人殺し」の心理学:デーブ・グロスマン

 

 

 


戦争する脳/計見一雄 平凡社新書

2020-05-22 09:08:53 | 日記

長年、精神科救急医療に関わってきた著者の書いたものだが、

第六章の「戦陣精神医学」の章が特に興味深かった。

米軍の経験と研究において、戦場でのメンタル・ブレーク・ダウンへの対応は、

「素早く近く」が何よりも重要で、それは日本の精神科救急医療でも同じとの事だったが、

今の日本で近く関わることが出来る医師は少なそうである。

学校での勉強が得意、というのと近く関わる事に関しては相性が悪そうである。

また、レイテ沖海戦での栗田艦隊の反転に関しては、戦後に様々な研究があるが、

栗田中将は当時、三日ほどほとんど寝ていなかったことから、本人の思考能力が

ほとんど停止していたのだろうと指摘は説得力があった。