高度な療育の実例をあげて解説しています
著者の小林隆児氏は様々な著書において、発達障碍などの臨床に関して
クライアントのアンビバレントなところに基づく行動障碍などの問題には、
その言葉や行動だけではなく、その根底にある未分化な力動感に関わることで、
クライアントはそこから脱していける、行動障碍などの軽減につながるとしていますが、
これまでは例示している実例が少なく解りにくかったです。
しかし本書では共著者である原田理歩さんと原鉄男さんが、自ら関わった
実際の療育の症例をあげて、解りやすく解説しています。
きめ細やかな関わりがいかに自閉症などの人を、自らのアンビバレントなところや
未分節なところへの捕らわれから先へ進めて、発達を促せるかを実際のやり取りをあげて
解説しています。
様々な臨床家や療育関係者にとって、とても参考になる一冊だと思いました。