ソマリアの内戦に巻き込まれた韓国と北朝鮮の大使館員たちを描いた映画です。
舞台は’90年ですので米映画「ブラックホーク・ダウン」で描かれた事件の起きる3年前になります。
【あらすじ】
当時はまだ国連に未加盟だった韓国は国連で支持してくれるアフリカの国を増やそうと、ソマリアでロビー活動を
していますが、北朝鮮もまた同じような活動をしているのでした。
そうしているうちにソマリアの反乱軍の活動が激しくなり、首都モガディシュも戦場になり、
北朝鮮の大使館は武装勢力に荒らされたので、北朝鮮の大使館員たちは韓国大使館に
保護を求めます。韓国大使館は米ドルをちらつかせ現地警察に守ってもらっていたので、
何とか暴徒に荒らされずにいました。
しかしながらそこもいつまで持つのかわからないので、南北の大使でそれぞれ国交のある国の大使館に
国を出る方法を求めに行くのでした。
【感想】
この映画の見せ場は何と言っても戦闘が繰り広げられている中を車で突っ切って他の国の大使館に行くところです。
行き先の大使館が決まり、双方の大使館員と家族で車で行くことになりますが、その際に北朝鮮側から出た
アイデアが意外なもので、分厚い本を車に貼り付け、さらに土のうを窓に並べて吊るすというものです。
確かに分厚い本ならばそれなりに小銃弾を防げそうで、そのようなものを思いつくところが北朝鮮らしく
感じました。土のうは服などに砂を詰めて作りますが、子供も作るのに加わっていました。
ロケはモロッコで行ったそうですが、市街戦で荒れ果てた街並みを上手く作っていました。
出てくる車は30年ほど前の物を集めたそうですが、状態の良くないものが多く大変だったとのことです。
何かとCGの多くなった米国映画と違い、様々なものをリアルに再現しているところがよかったです。
『モガディシュ 脱出までの14日間』本予告(New)