モハメドゥ・ウルド・スラヒによる「グアンタナモ収容所/地獄からの手記」をもとにした
サスペンスドラマです。
【あらすじ】
モーリタニア人のモハメドゥ・スラヒ(タハール・ラヒム)は、'02年に9.11同時多発テロの容疑者として捕らえられ、
グアンタナモ収容所で拘束されますが、何年たっても裁判すら開かれません。
'05年にそれを知った人権派弁護士のナンシー・ホランダー(ジョディ・フォスター)は、彼の弁護を引き受けます。
一方、米国政府は彼を死刑にすることを目論みます。
軍の弁護士であるスチュアート・カウチ中佐(ベネディクト・カンバーバッチ)は、彼の裁判を任されますが、
彼の証言が国防長官の指示による水責めなどの拷問によって得られたことを知るのでした。
【感想】
最初に弁護士に提出されたのは、2500ヶ所以上が黒塗りされた、いわゆる「のり弁」状態の調書でしたが、
ナンシーとスチュアートの努力により、拷問とそれによった自白のことが明らかになりますが、
政府による拷問などが明らかにされ、最終的に無罪になるというのは、日本の司法とは違いそうに思いました。
そのようなところのある国だからこそ、格差や腐敗などの様々な問題があっても、なんとかやっていけるのでしょう。
国民の共有する、理念や理想の価値の解る一作でした。
予告篇『モーリタニアン黒塗りの記録』