マチンガのノート

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「愛着障害」なのに「発達障害」と診断されるひとたち 岡田尊司 幻冬舎新書 感想

2024-04-14 23:32:34 | 日記

本書において、愛着障害でも発達障害でも、理解力の偏りなど様々な特性は、知覚統合の弱さなど、本人内部のことに

由来するとされていますが、親などが暴力を振るったり、過干渉などの不適切な関わりをすると、

本人が自ら何かをするのではなく、周囲の影響で何かをさせられるということに繋がり、

自らの感覚や感情などを無視して行動するので、そのことが様々な不器用さや理解の偏りに繋がるケースも多いと思います。

親などが子供に暴力を振るっていると、子供は麻痺状態になるので、そのような家庭では、

子供は周囲から何かをさせられ続けるというケースも結構あると思います。

そのようなことを防いだり改善するには、外部の専門家が、親子のあいだに様々な境界を作らせることが

必要でしょう。

 

本書で取り上げられているケースは、ある程度普通の、子供を気にかけ心配する親のケースが

取り上げられていますが、子供のことを考えずに、一方的にあれこれさせようとする、

親も結構いますが、そのあたりについては取り上げられていませんでした。

臨床においては愛着障害と発達障害にPTSDも重なっている症例も多いのでしょうが、

そのようなことに関しては、医療よりもまず児童福祉が関わる方がいいのでしょう。