マチンガのノート

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「かかわり合いの心理療法」 森さち子

2014-10-04 11:22:11 | 日記
著者はクライエントが何かを落として転がって行くところに、
「ころころころ」と音を付けてみる、
何かに関心がありそうなところに、
「~だね」「~したいのかな?」と付け加えてみるなど
間主観的なところで、そっと寄り添い続けて
それまでになかったものを、クライエントとの関係の中で作っていく。
著者はそれらの事を「体験の現れ」と表現している。
基本的なところで主体がないところに、主体を創出していくのだが、
それらの事を、最近の精神分析や乳児研究と合わせて紹介していく。
京大の心理臨床関係の書籍でも、「主体の生成」については取り上げられているが、
取り上げている期間が長期である、描画を通して示す、など
読んでいて解りにくい。
自閉症、発達障害の治療といっても、どのような事をするのか、
理論的裏付けはどこにあるのか、という事がこちらの方が解りやすい。



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