富山市八尾のおわら風の盆は9月1~3日です。
向かいのベッドにいる76歳認知症の彼はしきりに「おわら風の盆に帰りたいよう」「家に電話して」「歩いて帰ろうかなあ」と看護婦さんや我々に頼んでいます。彼女らもあれこれ気を紛らせようと工夫しますが、念頭から離れないようです。
おわら風の盆は彼の人生にとって欠かせないものになっているようです。
夜には「日本酒が一杯ほしいなあ」「駅の売店で買えるんじゃけど」とか「ひ孫の顔が見たいなあ」などと大声を出します。
それを聞いていて、彼にはふるさとがあり、好きな酒があり、愛する身内があるということが分かります。彼は幸せだったに違いありません。
それらの望みがかなえられない時の彼の顔を見て、看護婦さんは「そんな寂しそうな顔せんどってよ」と半ベソをかいていました。
向かいのベッドにいる76歳認知症の彼はしきりに「おわら風の盆に帰りたいよう」「家に電話して」「歩いて帰ろうかなあ」と看護婦さんや我々に頼んでいます。彼女らもあれこれ気を紛らせようと工夫しますが、念頭から離れないようです。
おわら風の盆は彼の人生にとって欠かせないものになっているようです。
夜には「日本酒が一杯ほしいなあ」「駅の売店で買えるんじゃけど」とか「ひ孫の顔が見たいなあ」などと大声を出します。
それを聞いていて、彼にはふるさとがあり、好きな酒があり、愛する身内があるということが分かります。彼は幸せだったに違いありません。
それらの望みがかなえられない時の彼の顔を見て、看護婦さんは「そんな寂しそうな顔せんどってよ」と半ベソをかいていました。