Aialik Bay にあるキャンプ場に近づくにつれて、少しずつ天候が回復しているような兆し。遠くに晴れ間が見えてきた。「お願い!寒いのだけは勘弁して」、という願いが聞き届けられたのかどうかは分からないが、気がついたら、いつの間にか視界が良くなり、両岸の景色が白いもやの中から現れてきた。
「あー、見えてきた!」、という声と同時に前方に目をやると、写真で見た氷河が小さくその姿を現した。
はーるばる来たぜ函館(サブちゃん)ではなく、ここは紛れもなく氷河!
「あー、とうとう来ちゃったなぁ」、としみじみ思いに浸っている間もなく、船はキャンプ場の沖合いに停泊し、慌しく下船の準備が始まった。
沖合いからビーチまではゴムボートを使って、難民よろしく、順番に上陸した。スタッフの気苦労をよそに、あくまでも陽気な探検隊メンバー。何やっても楽しいお年頃!
ここが私達がキャンプをするビーチ。ビーチ独り占めとはまさにこのこと!
私達が乗ってきたスモールボートは、全員を無事にビーチまで運び届け、荷物とカヤックを全て下ろして、役目を終え、この後静かに去って行った。今度会うのは2日後だ。バイバーイ!
船が行ってしまうと、無人島に取り残された漂流者みたいな気持ちになった。目の前に氷河が見えて、自分がこのビーチに居るという事実さえ、まだ実感しきれない。地面の上に立っているのは事実なんだけど、現実の世界ではないところに立っているような感覚。
「どこなんだ、ここは?」
少しだけ夢の世界を漂っていたが、すぐに現実はやってきた。そう、テントを張るのである。衣食住の住の確保をしなければならない。
テントの紐を結びつける石を拾ってきて、骨組みを作って、テントを広げて、と、見よう見まねでやってみたが、あら不思議!意外に簡単に、あっという間に組み立てることができた。今どきのテントの機能性の向上にはビックリ。昔はテントを張るのにも、張り方の勉強をしてからやった記憶があるが、今時のテントは説明書も不要。自然は変わらないが、人間の暮らしはどんどん便利になっているのですね。
さて、テントを張ったところで、ようやく落ち着いて回りを見回せるようになった。
私達が3日間過ごした、今となっては信じられないような空間を動画で実感してください。
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