大雪の空

46歳から始めて嵌ってしまった山歩きの記録と野球などの雑記帳。時々帰郷中の島暮らしの日常。

思い出の山 大雪山 ② (黒岳~五色が原~沼の原登山口)

2010年04月04日 | 北海道

今回は2000年の大雪初山行の記録。


この時は前年の秋に雨飾山で知り合ったY氏と歩いた。
互いに単独だったがほぼ同じペースで歩いており、話すと八王子から車だというので帰りに乗せてもらうことにした。

何となく馬が合いこの後も時々一緒に山歩きする付き合いが今も続いている。
10年前の記録なので記憶からは殆ど消えており、当時の手帳からの転載がメイン。


前日朝のフライトで層雲峡のユースに寝たが、出発ギリギリになってしまい横浜から羽田までタクシーを飛ばす大ポカ。
この時のユースは朝飯を自前で作らず下の食堂まで車で送迎するシステムだったが現在は自前の朝食を提供している。

パンのみだが洋食のおかずがタップリとあり、09年の秋山で泊まった時には全くシャリばてしなかった。

2000年7月14日から16日の山中2泊3日

1.初日
層雲峡から白雲岳避難小屋まで

七合目から黒岳までは岩っぽいがさすがに手入れされ過ぎ。

ウコンウツギとチシマノキンバイソウが目立ったが案外と花が多い。

コースタイム1時間位なのに1時間30分かかってしまった。
黒岳山頂にはメアカンキンバイ、イワヒゲ、エゾツツジ、イワブクロなど花多数。
山頂から石室まではイワブクロのオンパレード。案外と背丈の低い花だ。


石室から北海間はエゾコザクラとチングルマだらけ。
忠別小屋前の雪田周りも両者の独擅場だったが、雪解けと共に大群落をつくるらしい。
白雲分岐手前にあったエゾコザクラの群落が今回で最高の色とボリュ-ムだった。
小泉岳は殆ど花が無く、ホソバウルップソウとメアカンキンバイが少々。
緑岳へかけての稜線がいいらしい。
コースは黒岳への登りが何といってもこたえる。ここさえこなせば後は楽。

ゴンドラ駅8:10-9:40黒岳山頂10:30-13:30白雲分岐14:30-15:00小屋

2.二日目
白雲避難小屋から忠別岳避難小屋まで

殆どフラットな道で平が岳へのゆるやかな登りと忠別沼からの登り位がちょっと辛い。
這い松が煩わしく藪漕ぎ状態なので雨具必携。
期待していた高根が原越えもガスで何も見えず、足元の花を眺めながら黙々と歩く。
エゾハハコヨモギ、チシマキンレイカが印象深い。(固有種のミヤマオグルマはあまり印象に残っていなかったらしい)
たどり着いた忠別小屋下の雪田周辺に広がるエゾコザクラ、チングルマの群落にはびっくりした。
おまけのチシマクモマグサまで見れラッキー。


同宿の地元のベテランによると明日歩く沼の原コースは泥んこになる由で少々ウンザリだが仕方が無い。


北海道の山のベスト3は
1.カムイエクウチカウシ山 2.ニペソツ山 3.トムラウシ
といったところらしい。
カムエクは夏は入山するパーティー多く、ヒグマ1頭居ついてるらしいがOKの由。
天人峡から登る人が案外と多い。
夜は雷とドカ雨で明日が思いやられる。
夕方入ってきて隣に寝た天人峡からのデカザックの娘さんはHP持っておりこの後よく見たがいつの間にか更新されなくなった。元気でやっているだろうか。

5:50-6:40高根が原分岐7:00-8:50忠別沼9:25-10:20忠別岳-
11:10分岐ー11:20忠別岳避難小屋

3.最終日
忠別岳避難小屋から五色が原をへて沼の原登山口まで

五色岳までは這い松の藪漕ぎで2人ともゲンナリ。化雲岳方面も同様みたいで、大雪縦走=這い松の藪漕ぎと肝に銘ずべし。
(Y氏は途中で銀マットを落としてしまったが気づくのが遅くゴミとして放置)


五色岳からは木道が結構長く続く。この木道周辺が花畑でチングルマ、チシマノキンバイソウ
ところどころエゾノハクサンイチゲ。
時期によって次々と咲くのだろうが、丁度チングルマの時だった。
樹林帯(沼の原以降)にゴゼンタチバナがあったが本当に清々しくて好きな花。
不思議とマイヅルソウが無かったし、ツバメオモトも見えなかった。
木道以降は泥田で水の中をバシャバシャ歩いた。地下足袋が一番いいかも。


沼の原は日帰り、五色が原は縦走途中に寄るのがベスト?
沼はワタスゲ、ツマトリソウ、蕾の固いタチギボウシ、開花前のキンコウカ、そしてナガバノモウセンゴケ。
霧にカスむ沼の雰囲気は良かった。
出発の朝頼んでおいたタクシーで層雲峡に戻り、バスで愛山渓温泉を目指すもガケ崩れで行けないとの事で旭川へ。
Y氏は当日予定を変更して帰京したが、俺はビジネスに寝て翌日旭岳温泉の湯駒荘で入浴して
帰った。
(風呂だけ入りに行ったのだろうか?記録に姿見の池のことなどが無いのでそうなのだろが
今では考えられない。雨だったか?)

5:00-6:00五色岳-8:35水場-9:45石狩分岐10:30-12:10

花の記録

1.黒岳への登り

ウコンウツギ ナナカマド ウサギギク ミヤマキンポウゲ コマクサ 
チシマノキンバイソウ チシマフウロ ハクサンチドリ カラマツソウ

2.黒岳から石室

エゾヒメクワガタ エゾツツジ エゾイワツメクサ イワブクロ メアカンキンバイ
イワヒゲ イソツツジ エゾコザクラ

3.石室から白雲分岐まで

キバナシャクナゲ チングルマ ワタスゲ エゾノツガザクラ コケモモ ミヤマキンバイ
ゴゼンタチバナ ミツバオーレン ジムカデ ミヤマリンドウ エゾノハクサンイチゲ
キバナシオガマ イワウメ

4.小泉岳周辺

エゾミヤマツメクサ ホソバウルップソウ

5.白雲岳避難小屋周辺

チシマギキョウ エゾノリュウキンカ ミヤマアズマギク

6.高根が原から忠別岳避難小屋

ハクサンボウフウ ミヤマオグルマ クモマユキノシタ エゾハハコヨモギ
チシマキンレイカ イワギキョウ チシマクモマグサ ウスユキトウヒレン

7.沼の原

ツマトリソウ ナガバノモウセンゴケ キンコウカ タチギボウシ

(花に執着しているのがよくわかる。すべて初見の花で当然ながらチングルマなどは
全コースで見る事になる。とにかく花の種類の多さと規模のでかさは特筆もの)
次回は昨年の9月のシルバーウィークに行った紅葉の大雪の記録。 


 

コメント
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