大雪の空

46歳から始めて嵌ってしまった山歩きの記録と野球などの雑記帳。時々帰郷中の島暮らしの日常。

思いでの山 大峯奥駈道 (洞川から前鬼)

2010年04月12日 | 八ヶ岳・中央アルプス他

2006年のゴールデンW.にどこか静かでいい山にと考えた挙句にえらんだ。
とんでもなく人が多く(縦走路は静かだったが)雰囲気も丹沢の規模を大きくした山塊といった
感じで満足にはほど遠かったのだが、途中で野宿を初めて経験してみてその快適さにぞっこんとなった。
味をしめて8月には北アの合戦尾根途中の富士見ベンチで寝て、北燕岳から中房へ周遊した。
小屋の間が離れすぎていてどうにも歩きづらいコースがあるが、そんな時にこの方法をとれば楽に歩けるのだ。
夏なら這い松の下で寝ればいいし、樹林帯でも寝られる。
京都まで夜行バスで往復して、近鉄とバスを乗り継いだ。下山して吉野の寺のユースに泊り、翌日高野山に行ってみた。何とも俗っぽくてつまらなかった。

2006年5月3日-6日(山中3泊4日)(単独)

1.初日
清浄大橋から山上ケ岳の先の小笹ノ宿まで

いかにも「女は入ってはいかんぞ」と言わんばかりの名前の橋から登りだした。
途中ですれ違う時に、「こんにちは」でない独特の挨拶をするのだが、忘れてしまった。
宗教がらみの言葉だが今更調べるのもめんどくさい。
女人禁制と言ってもさすがに女性は逞しくて堂々と入山し、おまけにキジ射ちまでやってるのもいる始末なんだから、時代錯誤の風習など止めたらと思うが。
宗教がらみなので仕様が無いか。勝手にやってちょうだい。
まあ静かな山どころか人、人、人だ!
覗きで命綱で支えられて下を覗かされ、「かあちやん大事にしまーす」などと叫ばされている。
物好きだよなー。金まで出して。よくわからん。
そんな人だらけの山上ケ岳を過ぎたとたんに人がいなくなった。万歳!
今夜の宿の小笹の宿まで頑張る。
着いた小屋にはオヤジ4人組が陣取り、「もう満杯」とぬかす。
こっちも売られた喧嘩はしっかり買うたちなので、「何言ってんだよ。詰めれば充分
寝れるだろうが!避難小屋だぞ」
きゃつらはシブシブ空間を空け、充分にシラケさせてしまったが仕様が無かろう。
幕営組が4組ほどと修験者が一名。彼は油紙一枚で寝ていた。さすがです。
水場は流水で涸れることもなかろう。

11:50-15:30山頂-16:20

2.二日目
小笹の宿から八経ケ岳先まで

5:20出発してあんまり楽しみの無い道を淡々と歩いて、大普賢岳と名前だけはすごいのを越えて行者還ノ宿に着いた。ログハウスですこぶる綺麗だ。
ここに上がってくる道があってやたらと人が増えた。聖宝の宿からの登りは丹沢の馬鹿尾根よりは歩きやすい。ところどころ昨日もあったが雪が残っている。
登りついた弥山山頂は人だらけで小屋は超満員。テント場も満杯らしい。
水を1L100円で買ってから面倒くさいのでもうちょっと歩いてから野宿する事にした。
最初から状況によってはそうするつもりだったので、フライとグランドシート、寝袋を持参している。
八経ケ岳を過ぎてちょっとの所にいい場所があった。
雨の心配も無く野宿にはもってこいだ。
晩飯を食ってノンビリとするが、うるさい幕営場とは雲泥の差だ。
こんなに快適なのに今まで何でやらなかったんだろうか。
星も寝たままで見られて最高だ!

5:20-7:30大普賢岳-11:30行者還ノ宿12:00-16:10弥山
-17:00八経ケ岳-17:20ビバーグ地

3.3日目
ビバーグ地から釈迦ケ岳を越えて深仙ノ宿まで

うーん、一人の朝は最高だ!
誰も来ないうちにやることはやってしまおう。無事朝飯とその他の決め事を片付けるとボツボツと南へ向けて歩く人がやってくる。
6:20に出発して時間があるので、途中の舟のタワで1時間昼寝。

45分で着いた揚子小屋で昼飯。水場はチョロチョロ。1時間30分ものんびりしてしまった。
孔雀岳の水場はしっかり出ていた。
全コースを通じて普通に歩けるが、釈迦ケ岳直前の短い直登はヤバかった。
土がツルツルになっており、滑ったら空中に飛び出してしまう。
1週間後に滑落死亡事故が発生したが、多分ここだったんでないか。
どうでもいい所に鎖を渡したりしてるのに、なんでこんな所に垂らさないのか疑問。
辿り着いた頂上にはガイド通りに立派な釈迦像があった。
深仙ノ宿には先客の4人組のオヤジグループ。
南の奥駈道を歩くらしいが、案外とやるパーティーが多い。
黒戸尾根が静かなブームなのと同じなんだろうか。それとも世界遺産を歩きたいだけ?
避難小屋は早く来たもの勝ちなどと言っているがシカトする。
大人は状況に合わせるもんです(日和見なだけ!)。
ここの水場は完璧に干上がっている。
夜はネズミまで出てきたが食料は大丈夫だった。

6:00-10:40揚子小屋12:10-16:30釈迦ケ岳-17:20

4.4日目
前鬼へ下山して前鬼口までの車道歩き

4:00に出て太古の辻からひたすら下りる。途中に大岩や、ツツジなどが出てくる
雰囲気の良い下りだが、最初は木道がやたら多かったような記憶がある。
この日のハイライトは前鬼からの車道歩きだった。なにせ2時間45分も歩かされたのだ。
途中で落差のあるどでかい滝を望める所があるのが救いだったけど。
覚悟はしていたがやっぱり長かったなあ。

4:00-4:30太古の辻-6:45前鬼7:00-9:45バス停

何だか山のことが殆ど無い記録になってしまったが、花も余り無いし、眺めも普通ときたら書くことも特別無い。
丹沢を大きくしたコースというのが正直な感想。
お暇だったらやってください。
バスの外人客が弥山への沢のルートが今までで一番のルートだと言っていた。

次回は花に目覚めた南会津の名峰浅草岳。こんないい山を深田が選ばなかったのに感謝!










コメント
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