大雪の空

46歳から始めて嵌ってしまった山歩きの記録と野球などの雑記帳。時々帰郷中の島暮らしの日常。

思いでの山 北アルプス編 ② 笠新道から笠ケ岳

2010年04月19日 | 北アルプス

2002年7月末に何だか急に行ってみたくなった笠ケ岳に笠新道から
登ってみる事にした。
当然登りに使うとするとバス派としては初日にわさび平小屋での幕営が決定。
他には3張りで随分と静かだった。
なにせ8年も前の事なので断片的な思い出しかない。

2002年7月25-26(山中1泊2日)(単独)

1.初日
わさび平から笠ケ岳

5:10-10:35杓子平(昼)-15:00(テント場)

前夜の泊りのわさび平小屋から登山口まで戻り、5:10に登りだした。
案外というかすこぶる歩きやすい道なのにビックリ。階段がいい塩梅の高さで造られている。
これが高かったり、低かったりすると歩き辛くて疲れるのだ。
時間はかかるがノンビリ歩けば何とかなるだろう。
すぐにでかくて白い派手な笹ユリが出た。ちょっと派手すぎてこちらが恥ずかしくなるくらいだ。
岩階段なので気分的には楽なのだが荷物も重いしペースは上がらない。
途中休んでいると下から上がってきているのに降りようとするジジババがいて、
「待ってやれや、登り優先だろうが」と余計なことを言ってしまった。
原則はそうだが登ってる身としてはさっさと降りてくれたほうがいい時が多いなあと後で反省した。
さすがに下りは結構いて挨拶が面倒くさい。どうにかこうにか杓子平にたどり着くと広くて気持ちのいい原だ。

約5時間もかかったが重荷の時の「コースタイムx1.5倍+休憩」の法則だと大体いいとこか。
何の木か忘れたが陰を見つけて昼にした。向かいの団体がソーメンを旨そうにすすっている。
贅沢なもんだがついでにスイカでも担ぎ上げてふるまってくれれば最高なのに。
いろんな花が咲いていて楽しいが(殆ど忘れてる)ミヤマクロユリが目立つ。
背が低くて案外かわいい。色もコーヒー色でなかなかいいじゃないか。
水は雪解け水で旨くない。

稜線に出て何ということもない岩の割れ目の抜戸岩を過ぎると30分くらいでテント場に着いた。
小屋は相当に賑わっており、後からも続々とやってくる。
とりあえずテントを張っていると隣の若い衆が、「いやー大混雑でスタッフもテントなんかかまってられないみたいです」といったのでお邪魔するのは止めた。
冷静に考えれば500円ポッチの客なんか屁みたいなもんだもんな。
この日は何と350人(定員100!)も泊ったらしい。そりゃ地獄だったろう。
とりあえず山頂をピストンしたが、槍と穂高を裏側から見るのが新鮮。ジャンダルムが
意外に鋭い。
明日が早いのでさっさと寝たと言いたいが、実は山では余り寝られない。うとうとするくらいで、
熟睡などあまり経験が無い。それでも翌日の歩きには影響ないのでいいんだが。
南会津の三つ岩岳で一緒になった女性が「それは疲れすぎてるからよ」と言っていたがまあ当たりかも知れない。
アルコールがいいのだろうが、少しでも荷を軽くするために持たないからなあ。

2.二日目
笠ケ岳から新穂高温泉

2:50-4:10笠新道分岐-7:50弓折岳-8:30鏡平山荘-13:00

13:40発のバスに間に合わせるために2:00に起床。といっても殆ど寝ていないので
何ということもないのだが。
パンと紅茶の軽い食事で済ませてさっさと撤収。隣の名古屋の小屋番経験者(冷池、種池)が
動き出したくらいで皆寝ている。(当たり前だろう)
月明かりでヘッドランプもあまり必要ないくらいで、スピードはでないが快適に歩けた。
夜明け直前の槍と穂高が素晴らしい。いい写真が撮れたんだがこの後ハードディスクが
壊れて消えてしまった。
弓折まで気分のよい稜線漫歩。どでかい薬師岳や黒部五郎岳のほかに加賀の白山も見える。
稜線近くまで雪が残っているので花の種類も多く結構楽しめる。
ハクサンイチゲとシナノキンバイの大群落があった秩父平周辺の花畑が一番よかったが、
人の多さにはウンザリ。双六岳からの道が合わさるとますます人が増えてきてゲンナリ。
撮影ポイントといわれる鏡平も食指は動かず先を急ぐ。
一昨日寝たワサビ平小屋のトマトやキュウリを横目でみてバス停へ。
13:00に着いて無料の温泉で汗を流したが、発車時刻を勘違いしてあやうく乗り遅れるところだった。
山を始めて2年目に行った涸沢から奥穂、北穂以来の北アルプスだったが、やっぱり東北や南の方が静かでいい。

花の記録

ゴゼンタチバナ シモツケソウ コバギボウシ ササユリ ハクサンシャジン タカネニガナ
オトギリソウ ミヤマウイキュウ ミヤマアキノキリンソウ ニッコウキスゲ クルマユリ
ミツバオーレン ツマトリソウ タカネスミレ オオバキスミレ ハクサンフウロ
ミヤマカラマツ ミヤマダイモンジソウ シナノキンバイ チングルマ ハクサンイチゲ
コイワカガミ ミヤマダイコンソウ バイケイソウ ミヤマキンバイ ミヤマクロユリ
ミヤマキンポウゲ ベニバナイチゴ イワカガミ シコタンソウ ハクサンチドリ
ショウジョウバカマ ミヤママンネングサ ミゾホウヅキ タカネヤハズハハコ

次は一の沢からの常念岳

コメント
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