徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

ジェーンズ邸は 何処へ!?

2012-06-05 18:41:16 | 熊本
 昨日の熊日紙に「ジェーンズ邸移転計画」の話が載っていた。「ジェーンズ邸」とは明治4年、熊本藩が洋学校の開設に伴い招いた米国人教師ジェーンズの住居として古城(現在の第一高敷地内)に建設したコロニアル式の洋館のことだ。度重なる移転の末、現在は水前寺公園の東側、閑静な住宅街の一角にある。僕がここを訪れた時、まず最初に感じたのが「なんでこんなところに?」ということだった。わざと人目につかないように建っているとしか思えなかった。聞けば、僕らが子供の頃よく行っていた動物園の跡地で、なんとカバの飼育舎があったところだという。熊本市の移転計画では、このジェーンズ邸を熊本城の周辺に再び戻したいということのようだ。ところが新聞によれば「いわれのない場所に移築を繰り返すくらいなら、現在地に残した方がいい」なんていう反対意見があるという。「いわれのない」と言うなら今ほどいわれのない場所はない。なんでカバの飼育舎跡に居続けなければならないのだと言いたい。また、この建物が熊本県指定重要文化財であることから、観光で賑わうところに移築して荒らされるのではという懸念もあるようだ。しかし、移築の大きな狙いの一つは観光資源にしたいということだ。観光資源か文化財の保護か、いずれにしても優先順位をつけるのは幸山市長の仕事だ。
 実学党ゆかりのジェーンズ邸が、熊本城周辺になかなか戻って来れないのは、明治維新後主流から外れた学校党の怨念か?なんて余計なことも考えたくなる話だ。ちなみにわが家の家系は学校党だが、ジェーンズ邸を熊本城周辺に戻すことは大賛成である。