20日(土)、紅葉を見に日光・西ノ湖に行って来ました。
地図上でいうと、中禅寺湖の西にある山の中の小さな湖です。
途中、コンビニで昼寝休憩をしたため、戦場ヶ原・赤沼を出発したのは午後1時半。赤沼から小田代ヶ原を経由して西ノ湖を往復すると戻りは6時頃。暗くなるけど、まあ何とかなるだろうと歩き出しました。
途中、戦場ヶ原に向かう分岐点では、係員がいて「戦場ヶ原へは熊が出るため通行止めです」。そういえば、一昨日、戦場ヶ原で熊に襲われ大けがという記事が新聞に載っていたことを思い出す。行き交う人、みな熊よけの鈴を鳴らしているわけが分かりました。
(ボクは持っていません。ちょっぴり不安になってきました。)
小田代ヶ原までの途中、笹やぶの小道は黄金色に輝いています。
小田代ヶ原到着。
ブラボー。錦秋とはこのこと。
すばらしい景色を眺めながら遅い昼食を取る。
さっさと食べて、次、西ノ湖に出発。時刻は2時半。登山道のような遊歩道は人っ子一人出会いません。
ダケカンバの林は美しい。
赤松の小道を行くと、出会ったのはこの人(動物)たち。キュイーンと彼等の鳴き声が山に響き、ガサゴソと音がしたのには最初驚きましたね。
じっとこちらを伺う。
ボクは彼等の領域を侵した闖入者(ちんにゅうしゃ)なのです。自然界のまっただ中にいるという感じがしてきました。
鹿は人を襲わないけれど熊は襲う。そう思ったら怖くなり、小さくアップダウンを繰り返す、ひとり行くのどかな山道はにわかに緊張感が漂うものとなりました。辺りを見回しながら、熊の気配はないか、五感をフルに働かせながら歩きます。手には倒木のダケカンバを持っています。役に立つかは別です。何か持っていないと不安なのです。
鮮やかな赤。
まだここか。よく見たら、地図には出没注意、クマのマークがあるではないですか。
落ち葉がいっぱいの道が出てきました。
串田孫一さんを思い出す。
日曜日の朝8時。寝床から手を延ばしてステレオのスイッチを入れ、FM東京につまみを合わせると、バロック音楽が流れてきて、
かさこそと/落ち葉を踏みしめながら/山道をゆくと/ダケカンバの林の中からは/~
みたいな、穏やかなここちよい朗読が聞こえてきます。
(すみません。串田さんの足下にも及びませんね)
そのころよく山登りに行っていたので、雑誌「アルプ」や『山のパンセ』など串田さんのエッセイ集をよく読んでいましたね。このラジオ番組「音楽の絵本」は1965年から30年間続いた長寿番組。ボクが聴いていたのは70年代前半から中盤でした。あのテーマソングは何という曲だったんだろう。ビバルディの「四季」冬の第二楽章にすごくよく似た曲ですが、今の今まで分からずじまいです。ブロックフレーテの柔らかい音色、そしてバイオリンのピッチカートはのどかな山道を行く感じだったよな、なんて昔のことが頭をよぎります。
ネット調べてみたら、「音楽の絵本」のテーマソングが出てきました。
懐かしい!この声です。テーマ曲はヴィヴァルディ/bfl、ob、vn、fg のための協奏曲ニ長調RV94、第二楽章ラルゴと判明しました。
さて、話がずれてしまいましたが、3時55分、西ノ湖到着。
夕日に染まる湖畔の斜面。
切り株にハーモニカがよく似合う。
4時過ぎ、遠き山にじゃなくて、目の前の山に日は落ちた。
4時15分、帰路につく。帰りは車道を歩く。鹿がそちこちにいる。鳴き声が不気味。どんどん暗くなる。5時15分、小田代ヶ原バス停着。あと約3キロ。林の中の車道(この車道はバスが運行されているが、一般車両は通行止め)は真っ暗。最終バスはとうにない。懐中電灯、持ってこなかったのです(反省)。普通の登山で夜遅くなるなら、もちろん持って行きます。甘かった。
闇が怖い。
子どもの頃、暗闇がほんとうに怖かったように、久々にそう思いました。棒で路面を叩きながらひたすら歩く。ガサッという物音に振り向く。遠くからは鹿の鳴き声。ついにハーモニカを取り出して吹く。クマ鈴の代わりになるかと。急ぎ足で吹くのでまともな音楽にならない。それから、携帯を取り出し画面を明るくして歩く。気休め。
戦場ヶ原の赤沼が近づいているはずなのに携帯は依然圏外。マップ機能はむろん使えない。ソフトバンクよ、アメリカの携帯会社を買収している場合かと、怒りが湧いてきます。
そうこうしているうちに、林の向こうにクルマのライトが。車道の出口は檻のように堅固な扉。横をすり抜け、メインの国道に。そこから5分ちょい。ちょうど6時、赤沼駐車場に到着。
灯りはありがたいですね。
地図上でいうと、中禅寺湖の西にある山の中の小さな湖です。
途中、コンビニで昼寝休憩をしたため、戦場ヶ原・赤沼を出発したのは午後1時半。赤沼から小田代ヶ原を経由して西ノ湖を往復すると戻りは6時頃。暗くなるけど、まあ何とかなるだろうと歩き出しました。
途中、戦場ヶ原に向かう分岐点では、係員がいて「戦場ヶ原へは熊が出るため通行止めです」。そういえば、一昨日、戦場ヶ原で熊に襲われ大けがという記事が新聞に載っていたことを思い出す。行き交う人、みな熊よけの鈴を鳴らしているわけが分かりました。
(ボクは持っていません。ちょっぴり不安になってきました。)
小田代ヶ原までの途中、笹やぶの小道は黄金色に輝いています。
小田代ヶ原到着。
ブラボー。錦秋とはこのこと。
すばらしい景色を眺めながら遅い昼食を取る。
さっさと食べて、次、西ノ湖に出発。時刻は2時半。登山道のような遊歩道は人っ子一人出会いません。
ダケカンバの林は美しい。
赤松の小道を行くと、出会ったのはこの人(動物)たち。キュイーンと彼等の鳴き声が山に響き、ガサゴソと音がしたのには最初驚きましたね。
じっとこちらを伺う。
ボクは彼等の領域を侵した闖入者(ちんにゅうしゃ)なのです。自然界のまっただ中にいるという感じがしてきました。
鹿は人を襲わないけれど熊は襲う。そう思ったら怖くなり、小さくアップダウンを繰り返す、ひとり行くのどかな山道はにわかに緊張感が漂うものとなりました。辺りを見回しながら、熊の気配はないか、五感をフルに働かせながら歩きます。手には倒木のダケカンバを持っています。役に立つかは別です。何か持っていないと不安なのです。
鮮やかな赤。
まだここか。よく見たら、地図には出没注意、クマのマークがあるではないですか。
落ち葉がいっぱいの道が出てきました。
串田孫一さんを思い出す。
日曜日の朝8時。寝床から手を延ばしてステレオのスイッチを入れ、FM東京につまみを合わせると、バロック音楽が流れてきて、
かさこそと/落ち葉を踏みしめながら/山道をゆくと/ダケカンバの林の中からは/~
みたいな、穏やかなここちよい朗読が聞こえてきます。
(すみません。串田さんの足下にも及びませんね)
そのころよく山登りに行っていたので、雑誌「アルプ」や『山のパンセ』など串田さんのエッセイ集をよく読んでいましたね。このラジオ番組「音楽の絵本」は1965年から30年間続いた長寿番組。ボクが聴いていたのは70年代前半から中盤でした。あのテーマソングは何という曲だったんだろう。ビバルディの「四季」冬の第二楽章にすごくよく似た曲ですが、今の今まで分からずじまいです。ブロックフレーテの柔らかい音色、そしてバイオリンのピッチカートはのどかな山道を行く感じだったよな、なんて昔のことが頭をよぎります。
ネット調べてみたら、「音楽の絵本」のテーマソングが出てきました。
懐かしい!この声です。テーマ曲はヴィヴァルディ/bfl、ob、vn、fg のための協奏曲ニ長調RV94、第二楽章ラルゴと判明しました。
さて、話がずれてしまいましたが、3時55分、西ノ湖到着。
夕日に染まる湖畔の斜面。
切り株にハーモニカがよく似合う。
4時過ぎ、遠き山にじゃなくて、目の前の山に日は落ちた。
4時15分、帰路につく。帰りは車道を歩く。鹿がそちこちにいる。鳴き声が不気味。どんどん暗くなる。5時15分、小田代ヶ原バス停着。あと約3キロ。林の中の車道(この車道はバスが運行されているが、一般車両は通行止め)は真っ暗。最終バスはとうにない。懐中電灯、持ってこなかったのです(反省)。普通の登山で夜遅くなるなら、もちろん持って行きます。甘かった。
闇が怖い。
子どもの頃、暗闇がほんとうに怖かったように、久々にそう思いました。棒で路面を叩きながらひたすら歩く。ガサッという物音に振り向く。遠くからは鹿の鳴き声。ついにハーモニカを取り出して吹く。クマ鈴の代わりになるかと。急ぎ足で吹くのでまともな音楽にならない。それから、携帯を取り出し画面を明るくして歩く。気休め。
戦場ヶ原の赤沼が近づいているはずなのに携帯は依然圏外。マップ機能はむろん使えない。ソフトバンクよ、アメリカの携帯会社を買収している場合かと、怒りが湧いてきます。
そうこうしているうちに、林の向こうにクルマのライトが。車道の出口は檻のように堅固な扉。横をすり抜け、メインの国道に。そこから5分ちょい。ちょうど6時、赤沼駐車場に到着。
灯りはありがたいですね。
夏でさえ、人影がなくなると不安になる
小田代が原~この季節に・・
ハーモニカ一本というのがさすがですが・・
懐中電灯があっても、おそらく心細かったでしょうね。なんたって、相手は熊ですから。
ハーモニカ吹きながら歩くなって、いま思い返してもおかしいです。今度からはもう少しちゃんとした山支度していきます。
切り株にハーモニカ載せてしとる場合じゃないでしょう!
と、今更言っても遅いけど・・・
そいいえば、私も3年ほど前のこの時期、熊出没の看板を横目に、ハーモニカを吹きながら山道を歩いたことありました。
知っている曲を片っ端から・・・
吹き疲れると、カバンをたたいて音を出したりしながら・・・
無事車道に出たときにはどっと疲れが
ハーモニカはどんな時でも携帯するもんですね! って、違うか
ヤーコンさんの文章読んでいて、僕もむかし谷川岳を土合から土樽まで歩いたのを思いだしました。山いいですよね。またいきたくなりました。