志賀原発を廃炉に!訴訟第19回口頭弁論が今日(6月16日)、金沢地裁で開かれた。
参議院選挙の公示を来週に控え、さらに県市町議会も開催中ということもあり、傍聴者は若干少なめだったが、4月27日に有識者会合が敷地内断層に関する最終的な評価書をまとめて以降はじめての口頭弁論であり、今後の展開を占う重要な節目の弁論となった。
今回の原告意見陳述は石川県平和運動センターの中村照夫事務局長。
県職労の組合運動を通じて、原発危険性に目覚め、事故があれば被ばくの危険性の最前線に立つ自治体職員こそ原発問題の先頭に立たなければならないとの思いで長年運動してきたこと、そして福島原発事故の原因すらわからず、誰も責任を取らない、責任を問われない中、再稼働が進められていくことに怒りを込め、生涯かけて反対運動に取り組んでいく決意を熱く語った。
続いて弁護団から、本日までに提出した準備書面3本の中から、評価書に関わる第51準備書面について要約陳述が行われた。
陳述は地震班の宮本弁護士。
他の2本は3月9日の大津地裁の高浜3,4号機の差止仮処分決定の意義についてである。
口頭弁論はこの後、次々回期日を確認して閉会となったが、今日、最も注目されたのは口頭弁論前に行われた原告・被告双方の代理人(弁護団)による進行協議である。
岩淵弁護団長によると、早期結審を求める原告側と、徹底した引き延ばし作戦を展開しようとすうる被告側の攻防とのこと。
有識者会合がまとめた評価書の最後に書き加えられた追加データの提出について、裁判所がどこまで付き合うのかが一つのポイントである。また評価書の有識者会合自体の位置づけについても大きな焦点となっていく。
今日まで被告があらたに提出した準備書面は3本。
事前の弁護団の受け止め方としては、あらためて反論するまでもない内容で、踏み込んだ反論は不要ではないかという感じだった。
踏み込んだ反論をして、再反論、再々反論などといった展開になれば裁判は長引く一方だからである。
今日の進行協議では、新たに裁判所が原告に対して反論を促したのは評価書や有識者会合に対する原告側の認識である。
断層評価をめぐる専門的なやり取りを促さなかった点も注目である
一審の審理はいよいよ大詰め。
双方代理人のやり取りも緊張感が高まっている。
次回口頭弁論期日 9月1日14:30~
次々回口頭弁論期日 12月5日14:30~
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