北野進の活動日記

志賀原発の廃炉に向けた取り組みや珠洲の情報、ときにはうちの庭の様子も紹介。

第22回口頭弁論 早期結審を求め続ける!

2017-03-16 | 志賀原発廃炉訴訟
   

午後2時半から志賀原発を廃炉に訴訟第22回口頭弁論。

   

原告意見陳述は富山の宇治谷明美さん。元富山県職労の女性部で活動してきた宇治谷さんは、組合活動で学んだ「経済優先ではなく一人ひとりが大切にされる社会」の実現に向け退職後も活動を続けていきたいと思っていた矢先、富山出身の鎌仲ひとみさん監督の映画「ミツバチの羽音と地球の回転」に出会い、脱原発運動へのかかわりを深めた。
福主上映運動にかかわった直後、福島第一原発事故が起こり、脱原発への思いを一層強め、志賀訴訟の原告にも参加してきた。
今日の陳述では、事故後の飯館村を訪れた経験などにも触れながら志賀原発の問題点を次々と指摘し、廃炉しかないと力強く訴えた。

提訴からまもなく5年。
今回で22回の口頭弁論を重ね、原告である私たちは主張を尽くし、北電からはまともな反論が提出されない中、もはやいたずらに弁論を長引かせることなく結審を!と私たちは求めてきた。
藤田裁判長は、この間に示した争点整理MEMOなどを通じて私たちの主張にかなり理解を示しつつも、北電に対しても反論の機会を十分に保証してきた。
そんな中、昨年後半からの訴訟の大きな焦点はこの3月での移動が見込まれる藤田裁判長が金沢地裁在職中に結審し、判決文を書くかどうかであった。昨年12月の口頭弁論で結審を見送った藤田裁判長、今日の口頭弁論は最後の、しかし手続き的には不可能ではないギリギリのリミットだった。

   

岩淵弁護団長は鋭く理路整然と結審を求め、引き延ばしを図る被告北電の弁護団との激しいやり取りが展開された後、藤田裁判長は「期日を続行したい」と述べた。

残念ながらこれで今年度の結審はなし。
今後の結審の時期だけでなく訴訟の進行も含め、後任の裁判長の手に委ねられることとなった。

今年度中の結審、判決を訴え、そしてその見通しを語って訴訟への支援をお願いしてきたが、その時期にズレが生じてしまった。
早期の勝訴判決を期待していた皆さんにはお詫びするしかない。

   


もちろん、後任にどんな裁判長が赴任してこようと、志賀原発直下の断層問題は最大の争点であり、有識者会合の報告書を無視することもで許されない。私たちの早期結審を求める方は何ら揺るぐことはない。
志賀訴訟が全国各地の原発訴訟の中でも勝訴判決に最も近いところに位置することは変わりなく、引き続きのご支援をお願いしたい。


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