ブログ仙岩

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銀杏maidenhair tree

2016-03-17 09:07:54 | エッセイ
銀杏イチョウ・ギンナンと呼んでいる。杏(アンズ)に似ており、落葉高木、地質時代に栄えた植物で全世界の各地から化石が見いだされており、現生種だけで生きている化石中国原産と想像されているが、日本には古くから神社仏閣にオオイチョウとして天然記念物として現存する。

枝には長いものと短いものがあり、長枝には扇形の葉がまばらに、しかし短枝には沢山の葉がつく。この葉が二枚に見えることから、ginkgoという名前もある。雌雄異株で花は春に新葉と同時に開く。雄花は葯の集合で穂状の垂れ下がり、雌花は花柄の先端に裸出した胚珠だけである。秋に受粉する。

イチョウの種子の銀杏の殻を割って中の仁が調理される。仁は直径1.5センチメートル前後のラグビーボール形で、熱すると半透明の鮮やかな緑色になるが、水分を吸うと黄色っぽく不透明になる。封筒に種子を入れてレンジで加熱するとトルコ石のような色合いになり、茶わん蒸しや直接頂ける。

酒の肴としても人気があり、デンプンが豊富に含まれ、モチモチとした食感と独特の歯ごたえがある。ただ、独特の苦味と臭気があり、特に臭気においては強烈だと感じることもある。秋に拾った実を水に1か月以上浸し種と分離して収穫するが、この作業は下手すると手や顔にかぶれが出て赤く腫れあがる。私も経験済みである。

今スーパーで数個150円で売っており、旬の食べ物で、鮮やかな緑色はあと数か月で時間とともに黄色になってしまう。