久しぶりに富山県空港スポーツ緑地に出かけてみました。クヌギやコナラ、サクラなどの落葉樹がすっかり葉を落とし、園内は落ち葉の絨毯でした。
目当ては冬の蛾でしたが、園内を1時間ほど歩き回っても、蛾は1匹も見つかりませんでした。
分厚く積もった落ち葉を踏みしめて歩いていると、風に舞う枯葉の中に、黄色いものがチラッと見えました。近寄ってよく見ると、クヌギの葉裏に着いたアシナガバチの巣の繭の黄色い蓋でした。
帰宅して、ウェブサイト『都市のスズメバチ/アシナガバチ事典』で調べると、ヤマトアシナガバチの巣でした。巣の繭の蓋が黄色いアシナガバチには、ヤマトアシナガバチとキボシアシナガバチとがいますが、前者は「巣の背面が山型、巣柄は巣の中央にある」のに対し、後者は「巣の背面が反り返り、巣柄は巣の中央にはない」のです。写真の巣は、明らかに背面が山型で巣柄は巣の中央にありました。
同ウエブサイトによると、ヤマトアシナガバチは、体長12~22mmとセグロアシナガバチより一回り小型のハチ。営巣活動は4月下旬より始まり、草木の茎や細い枝などに作られます(今回のように葉裏に営巣するのは珍しいのでしょうか?)。営巣規模はアシナガバチの中で最も小さく、大きな巣でも育房数は50~70房、働きバチも十数頭ほどにしかなりません。威嚇性、攻撃性はアシナガバチの仲間では最も弱く、巣を直接刺激しない限り刺される心配はないそうです。
《落葉したクヌギの葉裏に作られていたヤマトアシナガバチの巣 2021/12/12》
《ヤマトアシナガバチの巣 (繭の蓋が黄色)2021/12/12》
《ヤマトアシナガバチの巣 (巣の背面が山型で巣柄は巣の中央にある 2021/12/12》
《クヌギやコナラ、サクラなどの落葉が分厚く積もった園内 2021/12/12》