地衣類や苔などにびっしりと覆われたサクラの古木の幹を見て回っていると(こういう木を見ると「何かいるのじゃないか?」という気がしますが、ほとんどの場合は空振りです)、その幹に同化しているように目立たない小さな虫がとまっていました。私のカメラではなかなかうまく写せません。後日、近くのトイレの壁にもとまっていました。
帰宅して、写真から名前を調べるのですが、(恥ずかしながら、私にとっては新種で)甲虫のどのグループに属するのかまったく見当がつきません。10mmには満たず、金属光沢で銅色の表面をたくさん生えた毛が覆い、前翅の後半に白い模様があります。
とりあえず『ポケット図鑑日本の昆虫1400②』をパラパラと眺めていると、たまたまハムシの仲間に似たものがいました。トビサルハムシです。(いつまでたっても)浅学なので、ハムシとは思いもしませんでした。
同図鑑では、トビサルハムシについて、こう簡潔に説明されています。
「6.2~8.2mm 本、四、九、南/4~6月/平地~低山。広葉樹林の林縁で見られ、クヌギやクリ、ナシなどの葉の上に集まる普通種。背面は全体に剛毛が生える」
よくある話ですが、普通種だったのです、私にとっては「新種」だったのに。いつまでたっても至る所で普通に自分の「新種」に出会える、これが昆虫のおもしろさです(同定が素人にも簡単であれば、もっとおもしろいのですが…)。
ちなみに、同図鑑の同じページには、アオバネ(青翅)サルハム、アカガネ(銅)サルハムが載っているので、トビ-サルハムシは「跳びサルハムシ」でなく「鳶(色)サルハムシ」かなと思います。
《地衣類や苔などに覆われたサクラの幹にとまっていたトビサルハムシ 2022/04/28》
《地衣類や苔などに覆われたサクラの幹にとまっていたトビサルハムシ 2022/04/28》
《トイレの壁にとまっていたトビサルハムシ 2022/04/29》
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