今年確認し、写真に撮りたいと思っていたカミキリムシの仲間が4種います。「スギカミキリ」、「キクスイカミキリ」、「ホシベニカミキリ」、「ラミーカミキリ」です。スギカミキリについては、出現時期に多忙だったため外にあまり行けず、昨年?の1死体を確認できただけだったので、今後は平地より気温の低い少し標高の高い所で探してみたいと思っています。
次の目標がキクスイカミキリです。ヨモギは身近に生えている雑草なので、春先から注意して見ていました。近くの地鉄上滝線の線路沿いに生えたヨモギの群落に、キクスイカミキリが産卵したため先端近くが萎れ始めたものがたくさんあったので、キクスイカミキリを探しました。意外と簡単に葉陰に潜む2頭のキクスイカミキリを見つけました。思ったより小さくて、飛ぶと蚊程度の感じです。
キクスイカミキリは、体長6~9㎜の小さなカミキリムシで、ふつう胸に赤い紋があります。成虫はヨモギなどキク科植物の茎を食べます。♀は、夜間から明け方にかけて茎の上部2か所にかみ傷を入れ、この間に産卵します。産卵場所より上は萎れたり折れたりして目立ちます。幼虫は茎を食べ進んで根の部分で蛹化、秋には羽化しますがそのまま越冬して翌春に出てきます(『日本産カミキリムシ検索図鑑』参照)。
《キクスイカミキリを見つけた線路沿いのヨモギ群落 2016/05/10》
《キクスイカミキリに産卵され茎の上部が枯れたヨモギ 2016/05/10》
《キクスイカミキリに茎の上部2か所にかみ傷を入れられたヨモギ 2016/05/10》
《ヨモギの茎の上部にとまるキクスイカミキリ 2016/05/10》
《ヨモギの葉にとまるキクスイカミキリ 2016/05/10》