好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

ブラームス 交響曲第1番 ミュンシュ/パリ管

2015-10-10 23:28:14 | ブラームス 交響曲第1番
ブラームス
交響曲第1番

指揮…ミュンシュ
演奏…パリ管
好み度…3.5(5点満点)

何とまぁ豪華で重いブラ1だろうか。
第1楽章のテンポはむしろゆったり構えたところもあるが、力感に溢れ、重い刃物のような鋭さと凄みも感じさせ、
いろんな音がめいっぱいの力感をもって主張し合うところは豪華な食材をこれでもかと、しかも大きな弁当箱にぎっしり詰めたような感さえある。
第2楽章は、がっちりと低音が響き、重みあるものだが、もっと情感と深みに勝る演奏は他にあるだろうし、第3楽章も特別な雰囲気を感じるというものでもない。
終楽章は芝居がかったくらいにゆっくりのソロから始まり、第1楽章ほどではないにせよ十分に豪華であり強い推進力と力感と重い切れ味は保たれ、ときおり見せるティンパニの強打も強烈である。
フィナーレへ向かう追い込み、ティンパニ大活躍のフィナーレとももはやブラームス離れといえるほどに何者かをねじ伏せるがごとく強烈である。
情感とか渋い深みとかはかなぐり捨てて、各楽器の豪華な競演、力感と重量感を重い切れ味たっぷりに、それでいて明るく奏しきった豪演だろうと思う。
重いけれどどこか明るいのはフランスのオケだからなのだろうか。
私の好みとはちがうが、強く豪華なブラームスが好みの方には堪えられない1枚ではなかろうか。


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