授業の中で,教師が子どもに問題を与えます。
問題が易しい,難しいに関係なく,子どもたちが分かりやすい,答えやすい出題の仕方というのがありますね。
一番分かりにくいのが以下のような出題の仕方でしょう。
出題「3.4mのリボンがあります。5人で分けると,一人分は何mになるでしょうか。」
教師「これは何算の問題かな。」
子ども「わり算かな。」
教師「そうですね。式はどうなるかな。」
子ども「5÷3.4かな」
教師「え?本当にそうかな。どうしてそうなるの?」
子ども「だって,3.4mのリボンを5人で分けるから…」
教師「じゃあ,5÷3.4で計算してみてごらん。」
子ども「 ・・・・・えぇーっと,うーんっと・・・」
教師「もう,先生がしますね。だいたい1.47くらいになりますね。5人も分けるのに一人分が1.47mももらえるかな?それはおかしいと思います。」
子ども「???」
教師「この場合は,3.4÷5なりますね。なぜかと言うと・・・」
うーん,本当に分かりづらい。だんだん教室がザワザワとなっていく様子が目に浮かぶようです。
こんなときの攻略法は,これです!
出題するときは,「例題」と「問題」を区別する!
ということです。
上の例では,この出題に際して,子どもに解き方を考えさせたいのか,教師が解き方を教えたいのかが分かりません。ゴッチャになっています。
子どもに分かりやすくするために,授業にメリハリをつけるために,出題の仕方にこだわりましょう。
教師が解き方を教える場合は「例題」
子どもに解き方を考えさせる場合は「問題」
と区別することです。
まず「例題」を与えるときは,子どもにはしっかりと聴かせましょう。
手には何ももたず,先生の説明をだまって最後まで聴かせます。
その時の先生の説明は,ダラダラとせず,言葉を精選してできるかぎり分かりやすい説明をしましょう。
次に「問題」を与えるときは,子どもの自由な思考の時間と場を設けましょう。
環境を整えてあげたら,たっぷりと考える活動に浸らせたいものです。
先生は,必要なアドバイスや,その後の発表のコーディネーターの役になります。
こうすることで,出題の意図が明確になり,子どもたちも活動しやすくなりますね。
また授業の流れにもメリハリができ,クラスがまとまります。
基本的には,まず「例題」を示してから,正しい解法を身につけさせ,その後「問題」を与えて,その解法を活用する場面をつくるのが授業の流れでしょう。
しかし問題の内容や,子どもの実態によっては,例題をいくつか与える必要がある場合もあるし,いきなり問題を与えることがおもしろい場合もあるでしょう。
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