小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

出題するときの攻略法

2009-09-05 09:38:39 | 授業中の攻略法

授業の中で,教師が子どもに問題を与えます。

問題が易しい,難しいに関係なく,子どもたちが分かりやすい,答えやすい出題の仕方というのがありますね。

一番分かりにくいのが以下のような出題の仕方でしょう。

出題「3.4mのリボンがあります。5人で分けると,一人分は何mになるでしょうか。」

教師「これは何算の問題かな。」

子ども「わり算かな。」

教師「そうですね。式はどうなるかな。」

子ども「5÷3.4かな

教師「え?本当にそうかな。どうしてそうなるの?」

子ども「だって,3.4mのリボンを5人で分けるから…」

教師「じゃあ,5÷3.4で計算してみてごらん。」

子ども「 ・・・・・えぇーっと,うーんっと・・・」

教師「もう,先生がしますね。だいたい1.47くらいになりますね。5人も分けるのに一人分が1.47mももらえるかな?それはおかしいと思います。」

子ども「???」

教師「この場合は,3.4÷5なりますね。なぜかと言うと・・・」

うーん,本当に分かりづらい。だんだん教室がザワザワとなっていく様子が目に浮かぶようです。

こんなときの攻略法は,これです!

出題するときは,「例題」と「問題」を区別する!

ということです。

上の例では,この出題に際して,子どもに解き方を考えさせたいのか,教師が解き方を教えたいのかが分かりません。ゴッチャになっています。

子どもに分かりやすくするために,授業にメリハリをつけるために,出題の仕方にこだわりましょう。

教師が解き方を教える場合は「例題」

子どもに解き方を考えさせる場合は「問題」

と区別することです。

まず「例題」を与えるときは,子どもにはしっかりと聴かせましょう。

手には何ももたず,先生の説明をだまって最後まで聴かせます。

その時の先生の説明は,ダラダラとせず,言葉を精選してできるかぎり分かりやすい説明をしましょう。

次に「問題」を与えるときは,子どもの自由な思考の時間と場を設けましょう。

環境を整えてあげたら,たっぷりと考える活動に浸らせたいものです。

先生は,必要なアドバイスや,その後の発表のコーディネーターの役になります。

こうすることで,出題の意図が明確になり,子どもたちも活動しやすくなりますね。

また授業の流れにもメリハリができ,クラスがまとまります。

基本的には,まず「例題」を示してから,正しい解法を身につけさせ,その後「問題」を与えて,その解法を活用する場面をつくるのが授業の流れでしょう。

しかし問題の内容や,子どもの実態によっては,例題をいくつか与える必要がある場合もあるし,いきなり問題を与えることがおもしろい場合もあるでしょう。

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