子どもは先生の持ち物に興味津々です。
先生が持っている文房具,洋服,腕時計,そしてパソコン。
教師が何も言わなければ,まだ良識のない子どもたちならどんどんそれらのものに手を伸ばしてきます。
「先生のコンパスかっこいいね~!」
「先生のズボンこんなところにチャックがあるよ!」
「先生の腕時計いくらした?100円?」
「ぼくパソコン知ってるよ。ここ押したら音楽流れるでしょ!」
とても愛らしく,かわいいものです。
本心としてはそのまま放っておいて,遊ばせてもいいほどですが,そうもいきませんね。
一つは,あまりに度が過ぎると先生が仕事をしづらくなります。
もう一つは,トラブルの元になりがちです。
「さとるくんがパソコンさわったら壊れたよ!」なんてことになったら,先生もですがさとるくんもかわいそうです。
だから,やはり基本的には先生の持ち物には勝手にさわらないようにさせましょう。
効かないのは,触ってくる子一人一人に対して「触ったらダメよ!壊れるよ!」とイチイチ注意することです。
逆に,いやがる先生とのやりとりを楽しもうと引かない手強い子どももいますし,30人いたら30回注意しなくてはなりません。大変です。
こんなときの話をするのにも,やはり効果的なものがあります。
これです!
「触ったがために大変なことになったエピソード」を全体に向けて話し,ビビらせる!
これが一番効果的かと。
まず,こんな注意ごと,約束ごとは一人一人にではなく全体に話すことが鉄則です。集団の決まりとなれば,破りにくいものですから。
エピソードの例
「3年前に,大変なことが起きたんです。Aくんという子が,いつも先生の持ち物に触っていたんです。注意されても聞かなくてね。ある日,先生のパソコンを触ってたら,いけない操作をして壊れてしまったんです。パソコンとは何十万円もする高価なものです。当然Aくんのお父さんとお母さんが来て謝って,弁償することになってしまいました。」
「Bさんは,いつも先生の机の周りにいていろいろと手を出す子だったんです。ある日,先生が机の上に置いていたデジタルカメラがなくなったんです。とても慌てて,みんなで探しました。するとある子がこう言いました。「Bさんが持ってるかもよ。だっていつも先生の持ち物に触ってるもん」Bさんはみんなから疑われてしまったのです。」
こんな感じですね。
こんな話には,子どもはビビります。絶対そんな事件には巻き込まれたくないと思うでしょう。
「だから,先生の持ち物には勝手に触らないでくださいね。約束ですよ。」
これらのエピソードは本当の話でもいいし,作り話でも構わないと思います。なにより子どもに悲しいトラブルを起こさせないためのものです。
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