67camper's Blog

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クール系のトロンボニストの競演

2010-10-30 07:59:20 | jazz & vocal

Trombone Scene/Various Artists
(Vik LX-1087)

トロンボーンをモダンジャズ界で重要な地位に押し上げたのは,JJジョンソンとカイ・ウィンディングのバトルグループであったことは衆知の事実であり異論を唱える方はそんなに多くはいないと思いますが,トロンボンはニューオーリンズ時代のデキシーやスウィングエラでも重要な楽器であり古くからそのウォームなサウンドと厚みのあるアンサンブルには捨て難い魅力があるのではと思います。本日はビッグネームではないですがクール系のトロンボンプレイヤー8人が一同に会し,ソロにアンサンブルにとリスナーを魅了する(?)VIKのオムニバス盤をアップいたします。

8人とは,Jimmy Cleveland, Urbie Green, Eddie Bert, Frank Rehak, Sonny Russo, Willie Dennis, Jimmy Knepper, Tommy Mitchellの面々です。自分もクリーブランド,グリーン、バート,リハック、ネッパーぐらいは聴いたことがありますが他の3人に関しては浅学故,全く知識がありません。構成的には各自のソロをフィーチャーした曲とアンサンブル重視の2つのタイプの曲が散りばめられています。A-1のクリーブランドの"Slim Jim"で幕を開けますが,そのスウィンギーな吹奏には思わず唸ってしまいます。続くグリーンの"It Could Happen To You"と並びボントロの暖かいサウンドが楽しめますよね。アンサンブルではB-3の"Out of Nowhere"が聴きものです。Bert(Solotune Mute), Green(Plunger Mute), Knepper(Cup Mute)と3人が異なったミュートを付けてクリーブランドのオープンと対決します。Elliot Lawrence(p)の気の利いたアレンジのペンが冴えていますね。こういったクール系のボントロもたまにはいいモノですね。

所有盤はRCA傍系のVikのモノラルオリジナル盤です。艶のあるアンサンブルの厚いサウンドは真空管/オリジナルモノならではかも知れませんね。