Movin' & Groovin'/Horace Parlan (Blue Note BST84028 jp. reissue)
やっと涼しくなって、落ち着いてジャズが聞ける陽気となった。というのも、下の画像のような拙宅の自分の部屋が穴蔵のような窓なし部屋で白熱電球と真空管アンプのおかげで夏場は地獄の暑さに耐えなければなりません。昨年夏のエアコン故障でこの吹き出し口からの冷房が死に絶え、通常の家庭用エアコンを付け替えたものの、ここから出る風がいまいち好きでなく夏場はとんとジャズを聞かなくなってしまったのです。これからの時期は快適、他の部屋よりは3℃は室温が高く、毛布一枚で短パン&Tシャツで眠れるほどです。これからはジャズを聞くにもいい季節です。また、ライブラリーから引っぱりだしながら寸評を加えていこうなどと思っています。
前置きが長くなりましたが、復活第一弾はBNのHorace Parlanのデビューアルバムです。印象的なブルーのジャケにやけに小さくパーランの写真が組み入れられたBNらしい、ちょっと他では見られないジャケ写の一枚です。不自由な右手を駆使したアーシーなスタイルのピアノは、ミンガス、ルードナ、アービンなど個性的なリーダーに貴重なサイドメンとして使われたこともうなづけますよね。初リーダー盤らしくスタンダード中心の選曲とピアノトリオという、実力を最も表しやすい形でリリースされたことはジャズファンにとってもうれしい限りです。何と言ってもA-1の"C Jam Blues"です。この曲はRed Garland trioによる決定的名演がありますが、きらびやかなブロックコードのないパーランのアーシーでストレートアヘッドな演奏も捨てがたい魅力がありますよね。
1960年の録音で、パーソネルはHorace Parlan(p), Sam Jones(b), Al Harewood(ds)のトリオです。所有盤はキングから東芝EMIに版権が移った90年頃の再発国内盤です。もう四半世紀前に購入したものです。久々に聞いても色あせないハードバップジャズはいいですねぇ~。