MJQ Live At The Lighthouse/MJQ (Atlantic SD1486 jp.reissue)
ジャズ史上に置ける最も有名なグループな一つにMJQがありますが、正式発足は1952年と言いますから、もう大きく半世紀を経たことになります。音楽プロデューサー、ルイスの特異な趣味からくるクラシックテイスト、実験的音楽が鼻につきますが、それを超えてあまりあるミルトのブルースフィーリング故に長く愛され続けたジャズユニットだと思います。まあ、ミルトファンの自分としてはこんな理解なんですがどうでしょう・・・?当時はこの「モダンジャズカルテット」という名称はかなり珍しく、恐らく人名をバンド名に入れなかった最初のユニットなのだそうです。ミルトのヴァイブが好きなのですが、それに対峙するルイスの音数の少ないタッチのピアノも捨てがたいですね。彼らのレコーディングはスタジオ、ライブといろいろありますが「エイヤッ」でいくライブ盤ではミルトの良さがより引き出されますし、スタジオ録音になるとルイス趣味が勝ってくる感じは誰もが思っているのかもしれません。ラストコンサート、ヨーロピアンコンサートという2大ライブ録音が有名ですが、このライトハウスのMJQもジャケットのセンスのなさがマイナスポイントですが演奏はなかなかの秀逸盤だと思います。
中でも、マンデルの「いそしぎ」は自分の愛聴曲です。美しいテーマのこの曲をルイス&ジャクソンでゆっくりと奏でていきます。ミルトのソロではバラードの旨さも十分に味わえますし、これにコンピングをつけるルイスの間が絶妙ですね。続くルイスの選りすぐられた音を独特の間をもって繰り出すソロも捨てがたい魅力がありますね。こねくり回さなければルイスも聴きやすいんだけどね・・・。
所有盤は国内盤再発です。中のライナーを見ると結成20年なんて書いてあるから、リリースは70年代の初めなんでしょうね。自分のライブラリーにはもう40年近く収納している盤なのだとおもうと、長いジャズ旅になったなとしみじみ思ったりもします。