Kid Ory Plays W.C.Handy/Kid Ory (Verve MGVS-6061)
皆が無視して通るニューオーリンズジャズとかできデキシーランドジャズの範疇の一枚をアップします。Plays W.C.Handyと言えばサッチモのコロンビア盤が何と言っても有名ですよね。今日はトロンボーン奏者でありバンドリーダーとしても活躍したKid Oryの比較的新しい録音の一枚をアップいたします。彼もこの偉大なHandyの曲ばかりを収録したアルバムを録音しているのです。Kid Oryなんて俺は知らんぞという方が多いはずなので簡単にプロフィールを紹介しますね。1886年の生まれと言いますからずいぶん古い人です。1910年代、ニューオーリンズでひどく人気のあったバンドを持っていたようでこのバンドにサッチモも入っていたと言います。元々はバンジョー奏者だったとか・・・。1910年代の終わりにはLAに移ったと言います。とっても長命で1973年没と言いますから, 本家の薗田憲一的存在なのでしょうかねぇ?ちなみに薗田さんは自分が住んでいる街の出身で地元で楽しいデキシーのライブをやったこともありますね。
さて、Handyといえばセントルイスブルースですよね。もう幾多のプレイヤーが録音しているジャズの定番曲ですね。何とも言えぬ哀愁のある名曲ですよね。もちろん、ここでも取り上げられております。他にもHarlem Blues, Aunt's Hagar's Blues, Yellow Dog Blues, Loveless Loveなど当たり前ですがブルースばかりの選曲です。ブルースならどんな風に料理されても、たとえばデキシーでも、ファンキーでも、新主流派でも一定のレベルで楽しめるは良いですよね。Oryのトロンボーンの特徴としてラッパやクラのバックでべースラインを吹く”Tailgait Style"というのが有名なんだそうです。
メンバーは書いても仕方ないかも知れないですが、Edward "Kid" Ory(tb), Teddy Buckner(tp), Frank Haggerty(g), Cedic Haywood(p), Charles Oden(b), Jesse John Sailes(ds), Caughey Roberts(cl)のセプテットです。Verveのステレオ盤ですが、特筆すべきはDSMのカバーです。ジャケのイラストにしっかりとオートグラフが確認できると思います。VERVE系にはこれがありますからやめられないですよね。