67camper's Blog

管理人67camperの空冷VW、北米輸入住宅、キャンプ、ジャズ、自転車、アコギ、カメラ、アメカジに関するログです。

超マイナーだが捨て難いカバーの1枚だ!

2010-07-17 00:05:09 | jazz & vocal

The Men I Love And The Songs They Sang/Zilla Mays
(NRC LPA-9)


 いわゆるジャケ買いというのは、インストものよりボーカルもので頻繁におこるような気がしています。マイナーなアーチスト(歌手)のアルバムでの購入動機の最も大きな要素が粋なカバーではないかと思います。歌手ではそのアルバムだけしかリリースされてない場合もしょっちゅうです。本日は、そんなひとりの歌手、ジラー・メイズの唯一のリーダーアルバム"The Men I Love And The Songs They Sang"をアップいたします。

 ジラーはアトランタのWAOKというラジオ局のDJだった人らしいですが、ほとんど素性についてはこのアルバムのバックカバーの記載ぐらいしか資料がないと思います。彼女のスタイルはジャズ批評で坂田一生さんが記載したように「アク抜きしたダコタ」という言葉がピッタリです。このアルバムでは男性シンガーの十八番をピックアップして収録しており、選曲も面白いですね。ナットキングコールの“Paper Moon"やサミーデイビスの“Hey There"、ラッキーミリンダーの”Don't Cry Baby"などいい味わいを出しています。バッキングはJulius Wimby(p), Wesley Jackson(g), Ike Alexander(b), John Kelley(ds)からなるも無名アーチストのカルテットですが、ジラーのボーカルにあわせたつつましい歌伴で好感が持てますね。



 所有盤は恐らくNRC(National Recording Corp.)のオリジナル盤です。ラベルは上記です。何と言っても素晴らしいのはこのイラストジャケでしょう。レコード好きならエサ箱で遭遇すれば一瞬止まるのは仕方ないところでしょうね。

にわか琉球音楽ファンですが・・・

2010-07-16 06:21:03 | アコギ
 もう、そろそろ梅雨も開けそうな高知地方ですが、九州や本州で水害にあわれた方、謹んでお見舞い申し上げます。こんな豪雨は本当に最近ですね。高知は昔は台風銀座と呼ばれて、大きな台風の通り道で毎年のようにひどい被害がでていました。最近は台風もそれて行くし、今回の豪雨でも高知の被害は他の県にくらべればマシな方です。とは言いながら梅雨の曇天続きで、写真も撮りに行けないし家でギターや三線でも弾いて過ごしています。

 来週は、我が街にビギンがやって来ます。彼らのライブは初めてですが、癒しの琉球メロディを生で聴けるとあって楽しみです。必然的に去年手に入れた三線の練習にも身が入ります。相変わらず、苦手の沖縄楽譜(工工四)と格闘している毎日です。ビギンの曲で「三線の花」というのがありますが、工工四どおりに弾いても「なんかしっくり来ない」って思っていたら、チューニングがレギュラーではありませんでした。「二揚げ」っていう真ん中の弦を一音高くチューニングする調弦でした。最近は、何とか弾けるようになって来ましたが、あわせて唄おうとするとまだまだです。

 夏になると、ちょっとやってみたくなるのが三線だったりボサノバのギターだったりするのですが、沖縄のスケールとボサのリズム、ともに何となく癒しを与えてくれて好きですね。


Wood Slats Roofrackのリペア

2010-07-15 00:35:07 | Volkswagen


 皆さん、愛車のタイプ1や2にルーフラックは付いていますか。うちのデイリードライバー66bugはBUGWORKSさんで購入した時から、wood slats roofrackを装備しておりました。さすがに10年間、風雨と強い日射しの洗礼をうけ、wood slatはボロボロです。鉄製のフレームに入った部分の木は朽ち果て数カ所で破損し、今にも外れそうでモノを載せると言うルーフラック本来の機能は果たす事が出来ない状況でした。走行中のビビリもひどかったのでフラットパワーさんにお願いしてWood Slatをリニューアルしました。





 社長のYさんが杉板から切り出したslatを作成し、リベットの溝を作成し10本のslatをはめこんでくれました。上は嵌め込んだ後の白木状態のwood slatです。これでもいいのかも知れませんがダークブラウンに塗装し完成です。



 slatは市場に出回っているフラット4のものよりもやや厚く曲がり難い杉板ですが、とてもきれいに仕上げてくれました。木製の板はどうしても経年変化が生じますのである一定時期を経たら交換が必要ですね。

ラテンリズムのサラ

2010-07-14 21:41:47 | jazz & vocal

Viva Vaughan/Sarah Vaughan
(Mercury SFX-10523 jp.reissue)

 晩年のパブロ時代には、積極的にラテンサウンドを取り入れ「アイラヴブラジル」や「コパカバーナ」などラテンフレイバー溢れる作品を発表していますが、ボサノバ絶頂期の65年録音の“VIVA Vaughan"こそ、彼女のラテンリズムへの挑戦の第一弾であったのではないでしょうか。本日はこのアルバムにスポットを当ててみますね。

 まだ全曲がボッサ曲というところまでいっていないのが、ボッサのアメリカでの人気が急騰していたにも関わらず、アメリカ人がボッサを完全に消化できておらずサラにしても全曲ボサでは行けなかったのではなどと想像してしまいます。
 
 バッキングはベイシー楽団でも作編曲を担当したテナー奏者フランク・フォスターです。重厚なトロンボン群とフルートの軽やかなサウンドはボッサでは欠かせないですし、乾いたラテンパーカッション群との共演はこういった曲を演奏するには最高の取り合わせですよね。実際、ボッサ曲はイパネマとコルコバードだけです。他のジャズスタンダード(たとえばfascinating rhythm, shiny stockings, Avalon, tea for two, stompin' at the SAVOYなど)はラテンアレンジでやってしまうと言うやや安易なやりかたですが、サラの伸びのあるボーカルは企画関係なしなのかも知れませんね。蛇足ですが、ここで唄われるイパネマは"The Boy From Ipanema"でエラのバージョンもこれだったような・・・。"She"は"He"で唄われるバージョンです。

 所有盤は日本フォノグラムがリリースした国内盤再発です。ジャズ全体がボッサへの傾倒を示した60年代中期の遺産ですね。

初めて購入したコルトレーン

2010-07-13 22:51:59 | jazz & vocal

My Favorite Things/John Coltrane
(Atlantic 1361)


 1978年夏、管理人は当時の足であった自転車で汗だくで踏んで万代橋の坂を登っていたんだろうと思う。めざすは新潟駅前にあった石丸電気のレコード売り場です。ジャズを聴き始めたばかりで、コルトレーンの演奏はマイルスのラウンドアバウトミッドナイトとカインドオブブルーの演奏しか聴いた事がなかったと記憶しています。晶文社の植草甚一さんのマイルスとコルトレーンの日々(下図)を読んで少し知識武装して今回はコルトレーンの"My Favorite Things"と"Giant Steps"を購入するべく石丸に向かった事をおぼえています。確か一枚が1780円で2枚で3560円、当時のアトランティックの国内盤は2200円だったので解説は読んでみたいものの、石丸で輸入盤を買えば2回の外食が可能になる訳ですから、汗だくで信濃川の向こう岸まで頑張って自転車をこいで行くのも無理のない事だったのでしょう。



 コルトレーン初購入がこの2枚ですが、かれこれ32年自分のレコード棚に居ることになりますね。当初はビニールカバーをかけていたのでカバーは32年の歳月にも関わらずとても美しい状態です。さてこの大名盤、当初はソプラノを吹くトレーンがあまり好きじゃなかったですね。未だにテナーを吹くコルトレーンが好きに違いないですがあのチャルメラ音には相当に面食らったものです。エルビンのポリリズムに刻むドラムやマッコイのリリカルなピアノの良さもピント来てなかったですよね。4曲ともが大スタンダードなのですが当時の自分は恐らく"Summertime"も"But Not For Me"もEverytime We Say Goodbye"も他のアーチストでは聴いた事がなかったと記憶しており、この大名盤が当時の管理人にはスタンダード学習のための一資料にしかなっていなかったのでしょう。時々とり出して聴くにつけコルトレーンはやっぱり「ええなあ!」と感じる昨今です。

 所有盤は当時新品輸入盤で購入した再発盤でグリーン/オレンジのアトランティック後期ラベルです。当時は聴ければレーベルなんて関係ない訳で、純粋な気持ちでジャズに対峙していた自分がいとおしくもありますね。

アーシープレステッジの代表格、ウィリス・ジャクソンのテナー

2010-07-11 05:29:00 | jazz & vocal

Loose.../Willis Jackson
(Prestige 7273)


 プレステッジの7000番台はある意味ブルーノートの1500番台と同じでハードバップ期の珠玉の名盤揃いであることは良く知られています。プレステッジともに後期になるとオルガンを使ったファンキーでアーシーなアルバムをどんどんリリースして行きますよね。でもジャズロック調で洗練されたスタイルがブルーノートなら、プレステッジは何処までも泥臭い仕上がりのアーシーさを追求したものが多く、まさにコテコテです。本日アップのウィリス・ジャクソンなどはアーシープレステッジの代表格と言ってもいいでしょう。

 タイトルからして"Loose..."ってのがいかにもそれっぽいですよね。メンバーはWillis Jackson(ts), Frank Robinson(tp), Carl Wilson(org), Bill Jones(g), Joe Hadrick(ds)の五重奏団です。何と言っても聴きものはGatorことジャクソンのアーシーなフィーリングのコテコテテナーですよね。特にB-2に収録されたAvery Parishのブルージースタンダード"After Hours"のかけ声を交えた演奏はアーシープレステッジを代表するような演奏ですね。個人的に殆ど知らなかったロビンソンのラッパも予想外の大健闘です。A-3の”She's My Love", B-3の"What Will I Tell My Heart"のバラードもいい感じです。

 所有盤はプレステッジのBergenfield NJ, yellow/blackラベルのモノラルオリジナルです。黒さみなぎるカバーも好きですよね。ほとんど無視されっ放しと言っても過言ではないコテコテGator、結構いいですよ!。

格安で購入した書斎のライト

2010-07-10 15:38:46 | 輸入住宅


 管理人の書斎というか「趣味の部屋」というのが正しいかも知れませんが、ブログ作成室はこれから夏になるととても暑くなって来ます。諸悪の根源は窓がない事(ジャズを遠慮なく聴けるように設計したのがアダ)ことと強烈な白熱灯の放熱です。このスポットライトがレールに6個取り付けられていて調光出来るシステムなのです。拙宅建築の際、こんな感じで作ったのが今となっては暑いし暗いし、そしてこのダイクロビームという電球が高価なのです。また、この電球、結構頻繁に切れるのです。一旦切れると、地元の電気店などには在庫がなくって入手が結構難しい最悪のライトなのです。今回、2球が同時に切れて全部灯っていても暗い部屋が更に暗く往年のジャズ喫茶なみです。



 ハッと気が付いてインターネットで探していると金沢市に安い店があったので10コまとめて購入し11500円でした。地元でショップを探しまわって、結局2-3個しか買えない(高いから)事が多かったのですが、この値段ならという事で自宅からいきなり注文で大人買いしてしまいました。バッチリ作動で、久々にいい買い物した感じです。こういうのが結構嬉しかったりするんですよ!

やはり聴いてみたい本家のスターダスト

2010-07-08 20:55:11 | jazz & vocal

Hoagy Sings Carmichael with The Pacific Jazzmen

Hoagy Carmichael
(Jazztone J1266)

 スターダストと言う曲がありますが、多少ともジャズをかじった方なら先ず知っている超有名曲です。50才近辺の年齢の方ならザ・ピーナツが唄うこの曲をエンディングに使ったTV番組「シャボン玉ホリデー」の事はしっかり脳裏に焼き付いているのではないでしょうか。スターダストはジャズファンならライオネル・ハンプトンの1949年パサデナ録音を思い起こす方がほとんどでしょうね。さて、この曲の作曲家は?という質問に素早く答えが出せる方はもう中級者ですよね。ホーギー・カーマイケルですよね。インディアナ大学のロースクールで弁護士をめざし、その後に訪れた母校でかつての恋人に思いを馳せこの美しいメロディが作られた事は良く知られている事かと思います。

 作曲家として知られている彼は、ボーカリストとしても卓越したセンスの持ち主である事を示した一枚があります。スターダストこそやってないですが自身の作品を彼の渋いボーカルで録音したアルバムです。クレジットをみると"Skylark", "Georgia On My Mind". "New Orleans", "Baltimore Oriole", "Rockin' Chair"等の名曲が取り上げられており、これも彼の作品かと驚くのではないでしょうか?バッキングではArt Pepper(as), Harry Edison, Don Fagerquist(tp), Harry Klee(fl), Jimmy Rowles(p)のプレイも聴けますし、アレンジが「いそしぎ」のJohnny Mandelという顔ぶれですから超豪華です。ペッパーファンは相当に楽しめる一枚ですよね。

 原盤は確かパシフィックと思いますが、自分の所有盤は発掘再発通販レーベルとして知られたジャズトーンのものです。原盤とはロゴカラーが違いますが、ホーギーを知るには絶好の一枚です。欲を言えば、このメンバーでスターダストをきいてみたかった。イントロをペッパーに吹いてもらって、ウィリー・スミスと真っ向勝負してくれてたらなぁ・・・等と思いますね(笑)。

ブラックペンFTとパンケーキ(E.Zuiko Auto-S 38mm F2.8)

2010-07-07 19:39:39 | フォトライフ


 最近はミラーレスデジタル一眼が少し話題になっていてVW仲間でいつも関東訪問の時にお世話になっているkubottchiさんもルミックスGF1なるミラーレスを購入したとか・・・。ペンファンの自分としてはオリンパスのミラーレスPenのパンケーキキットが気になるところです。ボディ内手ブレ補正があるし、銀塩の単焦点も使えそうだしなぁ・・・。



 とは言いつつも銀塩方向にシフトしちゃっている管理人としては、以前からどうしても欲しかったレンズがありました。銀塩ペンの最高峰は言うまでもなく一眼レフのペンFTですが、これのパンケーキレンズというのが恐ろしく高価でレアな一品で個人的には垂涎のレンズでありました。遂にこの入手に成功したのですが、14mmというあまりの薄さに戸惑いを隠せません。開放F値が2.8と明るさではイマイチで、薄さが故のピントリングと絞りリングの接近設置は使い難い感じもありますが、ペンFTに装着するとペンタプリズムの出っ張りはないし、本当にポケットに収まってしまいそうです。画像のようにブラックFTとの相性は抜群で限りなく美しいフォルムになりますね。



 早速、ブラックFTに中国製のモノクロフィルム/ラッキー100を装填しこのパンケーキで撮ってみました。まずまずの描写で使えそうです。今のところ自分の最強銀塩セットであり、お散歩カメラとしてガンガン使って行きたいものです。

タイム誌の表紙をかざったモンク

2010-07-06 21:50:46 | jazz & vocal

It's Monk's Time/Thelonious Monk
(Columbia jp.reissue CBS-SONY 15AP 543)

 モンクのピアノって時々急に聴きたくなるときがありますよね。強烈な和声感覚は他の追従を許さないし、これとレギュラーでやっていたグリフィンとラウズも相当に難儀したのではと勝手に想像したりしてしまいます。コロンビアのモンクもいくつか重要作品がありますが、今まで余り聞き込んでなかったアルバムなのですが、個人的にも再評価したい"It's Monk's Time"をアップしてみます。

 タイトルは『モンクの時代だ!』と言わんばかりでこのアルバムが発表される前の同年2月に雑誌「タイム」の表紙を飾った事に起因しているらしいです。ジャズ批評の解説によると、これまでに「タイム」の表紙を飾ったジャズメンはサッチモ、ブルーベック、エリントンについで4人目だったと言います。モンクの注目度の高さを知らしめる逸話ですね。この盤のメンバーはCharlie Rouse(ts), Thelonious Monk(p), Butch Warren(b), Ben Riley(ds)のカルテットです。モンク得意のラグタイム風のピアノで始まるA-1"Lulu's Back In Town"の演奏が好きですね。中盤のカルテットが入って来てのラウズのソロも良く乗っていて聴き応え充分ですよね。またこのアルバムからレギュラーに加わったライリーのロングソロも聴く事が出来ます。片面3曲の計6曲構成ですが、A-2の"Memories Of You"とB-2の "Nice Work If You Can Get It"の2曲のソロ録音は、このタイトルでやるにつけてモンクにとってはソロがいかに重要なフォーマットであったかを如実に示す好演だと思います。

 所有盤はCBSソニーがリリースした1500円の廉価盤です。「タイム」の表紙を飾るにふさわしい横顔ですね。