心の免疫力~書とことばから

もっと暮らしに書やARTを~
雲のように水のように あっけらかんと自在に生きるヒントを
求めて~ by 沙於里

母と(父も)書を楽しむ

2016-08-21 | 母・父

高次脳機能障害の母がいる老健で、
来月母も参加する「つなぐ展 母から娘へ」の作品制作現場 

父が、今を生きているという思いで「今」を書いてもらったら?というので。

小筆、細めの筆、中筆、太い筆、4本を並べて、
力強い調子で「今!」って思って書くとしたらどの筆で書く?と質問。

「そうねぇ、じゃぁこの筆で」と選んだのは、いつも愛用していた仿古堂の雅という中筆。
私としては太い筆を選んで欲しかったんだけどね

運動能力は気力にも影響するわけで、初めは何枚書いても小さく書く。

スパルタな私は何度も、「お母さん、今~!って強く思ってみて~」と。
さて、どんな「今」ができたか、9月の展覧会でお披露目します 

横で眺めていた父が、
「それともう一字書いてもらおう。 悔・・お父さんと結婚して後悔しているだろうから」。

「そんなことないと思うよ、お母さんに聞いてみたら?」
で、母に直接聞いてみた。

「そんなことないわよ、でも瞬間瞬間にはあるかもしれないけど  」

普段、頓珍漢な会話も多いのに、こういう質問にはいつも的確なのであ~る

「ね?お母さんは後悔してないよ、後悔があるのはお父さんじゃないの?」
というわけで、選手交代、父が「悔」の字を書く。



「やっぱりお母さんの線には敵わないな」

線だけではない。
私も父も、今も昔も、母には何もかにも、敵わないのでありましたとさ 




コメント (2)
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