今回展からTENの代表となられた木原光威氏の「風雷」。
飄々とたゆたうような風雷(右)と、大空を龍の如く舞い上がるような風雷(左)。
その対照的な線、風貌を、1点づつ観るか、連として観るか。
もちろん1点づつでも、迫力ある存在感ですが、
この2点の響き合いというのも魅力の一つではないかな、と
初日と最終日に、出品者同士の鑑賞会があり、作品への思いを語ったりお互いに意見を交わしたり。
その時、雅印の位置について伺ってみました。
すると、連の作品として見る時、この雅印の位置は左右対称になるけれど
特に右のは右に引っ張る力が必要と感じられた、と。
そして、左の雅印は作品を左に引っ張ってるように見えますね。 なるほど~。
雅印の表情、押す位置によっても作品のイメージが変わってくるので
最後の仕上げは大事なり~。
そしてもう1点 「百田宗治詩」
木原氏曰く、初めは「日が翳る」とだけ書こうと思っていたけど、
どうも余白を埋めたくなるんです、と。
「日」の思いきった余白、細字による粗と密の響き合いも、木原氏の真骨頂のような気がします。
この日は午前中搬入・陳列で、午後から木原光威の筆遊びと題して、席上揮毫がありました。
実は(言っていいのかな)当日朝に軽いぎっくり腰になられたそうで
腰に手を当てつつ、全紙を数点、揮毫され。
その後、淡墨の作り方や紙と墨の関係についてなどを解説、
机上ではがきを次から次へとリクエストにも応えつつ。
新潟在住の木原氏は、風神や雷神、風雷といった自然を題材に書かれることも多く
それはどこかで身近な存在なのかも、と羨ましく。
木原氏のブログはこちら⇒雪割草~木原光威のブログ
十人十様の暮らし、感性、表現をまだまだお楽しみ頂けたらと思います。
次回は伊地知星夏氏の作品をご紹介します。
木原氏は作品やお顔からも、お人柄が滲み出てるでしょ~。
まだまだ続くレポート、しばしおつきあい頂ければ嬉しいです♪
た~くさん伝わってきました。
掛け軸のほうの「余白を埋めたくなる」という
お話。興味深く拝見させていただきました。
ご紹介ありがとうございました。
楽しかった~!