今日は、伊地知星夏氏の作品をご紹介します。
まずは、私も大好きな山頭火の句「かれゆく草の美しさにすわる」。
「かれゆく」時間が、そこに佇む空間を、更に美しく儚く深々と心を震わせる。
その、切なくも優しい景色が浮かんできます。
いつも表具にも心を配られていて、今回もご自分で選んだ布を使ったパネル作品。
まさにインテリアの書。
このまま玄関やリビングに飾っても素敵だと思いませんか
淡墨を使ったこちらの作品は「無窮」(むきゅう)=無限、永遠の意味。
たっぷりの墨で書かれた「無」の懐深い穏やかさ、
その余韻を残しながら割れゆく筆で書かれた「窮」の潔さに、
秘かに勝手に、伊地知氏のお人柄を感じたりしています
柿本人麻呂の歌「天海丹雲之波立月船星之林丹榜隠所見」
雲や波の細く繊細ながら強い線が、全体を格調高くしているように感じます。
うさぎ うさぎ なに見て跳ねる 十五夜お月さま 見てはねる
この作品をご覧になった方で、思わず口ずさんでおられる方が数名いらはりました。
私にも懐かしそうに、2番まで歌って聞かせて下さった方もいて、
作品にはことば選びも大事な要素なのだなと改めて
書は、文字や言葉を書いて、その線や空間から書き手の個性を
いかに出せるかという探求の世界でもあるわけで。
つまり、何を題材に書くかという時点で、その人の個性が見えてくるわけで。
そんなこんなも眺めながら、十人十様の作品をご覧頂ければと思います
つづく。
今年も坂本さんの作品と言葉から活力たっぷりいただきました! 今、裏打ちの腕を磨いてます☆
書TENレポ、まだまだ続くのでおつきあいくださいませ~
いつも素敵な表具にも、心奪われています。
私は、パネル作成の腕も磨きたいです