心の免疫力~書とことばから

もっと暮らしに書やARTを~
雲のように水のように あっけらかんと自在に生きるヒントを
求めて~ by 沙於里

書 TEN at新潟 3日目

2011-12-16 | 書TEN

            

           

写真は、越智麗川氏の超大作『生きる欲望-村山槐多の詩「病める時」より』の一部。

 

初めて越智氏の作品に出会った時、独特の空間に魅せられて、

今は更にこの「線」に、惹きつけられるのです。

 

小柄でおっとりとした優しい笑顔の方の、

どこからこの「線」が生まれてくるのかと、思いを馳せてしまいます。

 

痛、悼、怒、情、熱、激、光。

作品を拝見していると、いろんな言葉が浮かんでくる。

 

まだまだ未熟者、迷ってばかりの私もいつか、

ことば(思い)が滲み出るような作品が書きたいなぁ 

 

まだ作品写真を撮りきれていないのですが、さくっと何点かご紹介。

 

桃太郎氏                中谷翠泉氏

岡村雞守齋氏              伊地知星夏氏

                       木原光威氏

 

 

 

さて、そろそろ雪降る新潟へ向かいます。

 

あ、そうそう。今日午前中は仕事に行く予定が、みーにゃ様に異変があり、病院へ。

うまく食べれず飲めず・・で、歯が抜けた?と、見ようとしても見せてくれず

 

・・で。 

私が一昨日一晩留守にした時、置き餌が足りず空腹だったのか

カリカリ倉庫の扉をこじ開け、カリカリ袋を食いちぎったビニールの破片が

前歯にくっついていたようで

 

ちょうど袋が赤っぽかったので、最初先生も、おっ歯が抜けたか・・と、よく見ると

見覚えのある模様が・・  ああああっ。。。

 

先生、ピンセットで取りながら苦笑い。

私、みーにゃに唸られながら先生にも謝る次第 

 

ってなわけで、帰宅したら、早速がっついて食べております。

これで安心して、旅立てます 

  

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2011 書TEN at 新潟 

2011-12-15 | 書TEN

                    「只在(ただある)」 A2パネル

 

 

昨日のつづき。

今回の48点の中では大きいA2サイズの「只在(ただある)」。

 

ここ数年の私の作品テーマというか、そんな風に生きたいなぁっていう思い。

もっとででーんって、でっかっく書きたいって思いもあったけれど、

たぶん今の私の気持ちの中では、これくらいのサイズだったのかな・・。

 

今年は東日本大震災があり、その後も国内だけではなく世界各地でも災害が。

そのたびに自然の力、人間の無力さを、絶望的なほどに思い知らされ。

何もできない自分に、苛立ちや諦めやらを感じたり。

 

そんな中で、今回の書TENのテーマ「生きる」を得て、

48文字による 「生きている間には」というタイトルの作品に向かいました。

 

 

 

「生きている間には」

 

 

生きている間には、数えきれない程の出来事や思いがあります。

怒りや憤り、悲しみや別れといった辛いこともある一方、信じること、愛すること、

許すこと、夢や憧れといった明日へ向かう力も、私たちは持っていると思うのです。

 

そんな思いを、四十八の文字や表現に託しました。

たった一つも文字も、重ねると単語となり、ことばを生み、もっともっと意味は

深まっていくのです。

そう思うと、どんな文字もかけがえのない存在なんだと思えてきます。

 

たとえば、文字をただの伝達の道具としてではなく、一人の人、一つの命と思った時、

改めて、一人一人の存在の尊さを感じました。

 

今回は、自分で一枚一枚裏打ちをし、文字と語り合いながら

パネルに貼り込み作業をしました。

 

初めての手仕事、不出来な部分もありますが、この作業も含めて、

自分にできることを精一杯、こつこつと重ねていくことが

「生きる」ということなのだと感じました。

 

数万とある文字の中からそれぞれに今、心に浮かんだものを、

生きていく中での力、守り神として頂けたら、文字も私もうれしいです。

 

 

 

左から 寂・跡・貫・吐・悩・嘆

 

  

明日は午前中で仕事を早退して、再び新潟へ向かいます。

陳列の日は暖かかったけど、明日から雪のようですが、

雪国は初めてなので、それもまた楽しみです。

 

明日はバスじゃなくて新幹線で1泊。

最終日の17日は、朝9時から午後3時半までの開催です。

お近くの方は、是非お立ち寄りくださいませ。

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2011 書TEN 今日開幕

2011-12-14 | 書TEN

                  雑古紙 A3パネル 「湧」 

 

 

昨日無事搬入を終え、今日から17日(土)まで「2011書TEN」愈々開幕です。 

 

私は早朝新宿発のバスで会場の新潟へ。 

午後1時からの作業になんとか間に合い。

  

防寒準備万端だったのに、前日までの雨も上がったそうで暖かかったです 

 

 

  

 

会場の新潟市民芸術文化会館 ゅーとぴ は、能楽堂やコンサートホールもある

とても広くてきれいな会場。

 

ギャラリーは天井も高く322.2平方メートルという広さ。

パネルも使うと1人7m以上ということで、皆様大作、超大作揃いで圧倒されるばかりなり。

 

今回は「生きる」をテーマにそれぞれ表現、40数点が展示されます。

取り急ぎ、会場風景のご案内をば。

 

壁面高さは3.5mとのことなので、作品の大きさをご想像しつつ。

 

 

 

 

そんな中、私は小さい作品を48点 

画面手前は、越智麗川氏の「生きる欲望」。 やっぱり、ぐぐっときます。

隣が、私で奥左は木原光威氏の3連作のうちの1点。

 

 

 

 

 

始まりは、「願」から、「是」「心」「偽」「過」「黙」・・・とまだまだ続きます。

 

 

48点で「生きている間には」というタイトルとしました。

作品の位置やら陳列にあたっては、越智氏、伊地知氏にもご助言を頂きつつ 

自分なりに思い描いた空間を作れたかなと思っています。

 

その作品への思いはまた次回。

 

無事予定通り4時半過ぎに陳列作業を終え、みんなで記念撮影してから

懇親会場へ移動。この時期、海鮮が旬だということでお見事!

普段海鮮は苦手な私も、どれも美味しく頂きました。

 

評論家の田宮文平氏もご参加下さり、お酒も美味しく皆さま少々飲み過ぎぎみで

いろんなものがひっくり返りひっくり返り・・

 

 

 

 

 

このあと二次会に移動、早くも来年の書TENについて語り合い 

 

皆さまは宿泊して、今日からの展覧会場に。

私は仕事を休めず、深夜バスで今朝横浜に帰着、そのまま出勤 

 今日はまだ興奮冷めやらずで元気元気 

 

16日金曜夜に、再び新潟へ17日は会場におります。

週末は天気が荒れ模様との予報ですが、今から念を送って晴れますように・・。

  

お近くにお越しの折には、是非お立ち寄りくださいませ。

 

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「2011書TEN」 14日から

2011-12-12 | 書TEN

 

去年発足した「書 TEN」、今年は新潟での開催。

愈々あさって14日開幕。

 

 

明日13日午後から、搬入・陳列作業のみ行われるので、

早朝5時過ぎに家を出て、都内発のバスで向かいます。

 

午後から陳列、夕方懇親会を終えたら、深夜バスで帰路へ。

強行スケジュール、気合を入れて行って来ま~す 

 

新潟は寒そ~ 

 

 

昨年の2010書TENの模様は→ こちらから

 

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久々のお日様に

2011-12-10 | 

 

昨日は一瞬みぞれが降ったり、今週は冷たい寒い毎日でしたが、

今日はちょっとだけお日様が顔を出してくれて。

 

私はたまった洗濯に励み、寒くてベランダに出なかった猫たちも、

久々の太陽は嬉しかったようで。

 

アンカの入ったソファーの上で、日がな過ごすみーにゃもベランダへ。

お隣のベランダでシッポを振ってるわんこに挨拶したり、

葉っぱにキスしたり、物思いにふけったり。

 

そんな姿を見ているだけで、いろんな疲れもふっとびまする 

 

一方、ぷくぷくは、一歩先にベランダに出ていたので、

お気に入りの籠を一人占めして、ご満悦の寝顔 

 

 

 

お日様ってすごいね。

宇宙の彼方から、無償の愛。

 

その愛にすっかり安心して、万歳寝顔でございます 

 

 

 

今日ようやく、来週からの書TENの作品荷造り終えて、明日発送。

さてと、今日はこれから、すんごいことになってる部屋を片付けて、

次なる所要に取り掛かるなり。

 

皆さまどうぞよい週末を~ 

今日の1曲は、タレント発掘番組でブレイクしたブラジルの少年、                                        Jotta A 君が歌う ♪ Oh Happy Day   かわいい

 

 

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書TEN作品完成

2011-12-08 | 書TEN

                    「佇」 A3パネル

 

 

愈々来週1214日から17日まで、新潟市民芸術文化会館 りゅーとぴあ で

2011 書TEN』が開催されます。

 

いつもギリギリまで往生際の悪い私ですが、今日は午前中、某所を借りて

作品展示のシミュレーションをば。

 

今回は48文字の作品を、それぞれ自分で裏打ちしてパネルに貼り込み。

当初49点と目ろんでいましたが、今日並べてみて48文字に変更。

 

 

 

 

今回のテーマ「生きる」に対して、この48文字で1つの作品としました。

タイトルは『生きている間には』

 

既に出品票を提出しているのだけど、製作過程で色々な思いが湧いてきて、

というより、なぜこの作品を作りたいと思ったのかってことへの整理ができて、

実はちょっとタイトルを変えたい気分でもあるのだけど。

 

今回は昨年よりも、またひとつ、自分らしさを見つけられたような気がしてます。

とりあえず作品はこの週末までに梱包して、先に現地に行っててもらいます 

 

で、作品チェックから参加してもらった父母と、お昼はお気に入りの木曽路で。

今日はまた1つ年を重ねた日だったので、ま、栄養補給でもってことで 

 

木曽路町田店オリジナル?ランチ。

見て楽しく食べて美味しく  

 

で、私お気に入りのケーキ屋さんに寄って、実家でしばしくつろぎ。

一端自宅に帰宅してブログやって、これからまた町田で私を口実に、友人たちとご飯会    

ではでは、行ってきま~す。

 

その前に・・今日はジョン・レノンの命日、真珠湾攻撃、開戦日。

ということで、久々に今日の1曲は John Lennon Nobody Told Me

映像も楽しいですよ~。

 

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荒井三重子 日本画展レポート

2011-12-07 | 書展・展覧会情報

            

 

遅くなりましたが、5日まで開催していた『荒井三重子 日本画展』のご紹介をば。

 

荒井三重子さんは、書道教室にもいらしているMさんのお母様。

お二人とも、可愛くて楽しくて、よく似ていらっしゃる~

 

お邪魔した時、会場のギャラリーにはたくさんの方がいらしていて。

そんなに広くはない会場でしたが、20点位あったかな。。

 

 

 

日本画というと、繊細で儚げな印象もあるのだけど、

大らかでスケールの大きい温かさを感じました(なんて偉そうに  )

 

 

「この構図は独特ね、荒井さんらしいわね」というお話が聞こえてきて

日本画らしい構図というのがわからない私は、もっとお話伺いたかったのですが。

 

 

 

ガラス入りの額だったので、うまく撮れなくて・・

作品の一部をアップにしてみました。

 

 

 

 

  

地元の林の横を通った時、描きたいって思った風景だそうです。

うちの近所にもこんな林があって、なんだか包まれているような安らぎを感じ

 

 

 

 

 

 

今度、鳥獣戯画を描いてみたいとのことで、折本に描かれた草稿を拝見。

色のない線と空間の芸術ともいえる鳥獣戯画、私も挑戦してみたくなりました 

 

 

 

さて、私も参加する書TEN は、愈々来週新潟で開幕。

ようやく昨日、作品完成。

明日は某所を借りて、全体の構図をシミュレーションしてから、荷造り。

 

あとは、キャプションを作るだけ。

新潟、雪降らないといいなぁ。

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米寿記念 稲村雲洞「喜悦の時空」展 無事閉幕

2011-12-05 | 書展・展覧会情報

                       図録(表紙)

 

 

今日は朝からお出かけ。

 

以前社中でご一緒させて頂いていたお二方と、久々に再会。

11時半に銀座の三越のライオン前集合、軽くランチを食べてから、

私は5日まで ギャラリー ぎおん石 銀座店で開催中の荒井三重子日本画展へ

その模様はまた明日のレポートで。 

 

会場で娘さんのMさんを拉致して、一緒に米寿展へ。 

最終日の今日は、昨日午前中の暴風雨から一転、いいお天気にも恵まれて 

会場にはたくさんの方がいらっしゃり、熱気に溢れていて 

 

稲村先生、米寿を迎えた書人としての思いを、高揚したご様子で話しておられ。

ふとお隣をみると、石飛博光氏のお姿が 

 

 

 

 

会場で別のもうお一方とも待ち合わせて、改めて作品をじっくり拝見。

躍動感、生命力に満ちた細字を、一字一字目で追ううちに、

「気」が伝わってきました。

 

 

 

所蔵の文房四宝の数々、鶏血石などの印材、硯、墨なども拝見。

書の道の奥深さをしみじみと

  

その後数時間、じっくり拝見して、祝賀会会場へ移動。

こちらも華やかでにぎやか、福井を中心に活躍されているO・TAI・KO座

迫力ある和太鼓の演奏が。

 

 

 

同郷の福井での教え子だった吉川壽一氏(↑右)からのご縁で、こういう席では恒例に。              太鼓のリズムは、書のリズムに通じるものもあり、心地よく。

 

 

稲村先生は、今日までを振り返り、書にかけた人生を語られ。

「生みの親」である福井を出たのは44歳、そしてその後「育ての親」となった東京での

暮らしも44年、足して88歳となりました、と。

 

命がけで己と書と向き合い、そして今、超然と喜悦の境地である、と 

 

次は卒壽、白壽、生誕100年記念を、生きて迎えられたらと、力強く。

私もこうしてる場合じゃないぞよ~って、力を頂き 

 

                       

それにしても、会期中連日会場に詰めておられ、祝賀会も終わると同時に入口で全ての方、

お一人お一人をお見送り下さり・・お疲れが出なければいいけれど。

 

そうそう、鏡開きのお酒は、地元福井の黒龍酒造の日本酒。

あまり飲まない私でも、これは美味しいお酒です。

 

この「龍」「黒龍」は稲村先生揮毫。

                                                        

 

 

 

 

今日は会場でも祝賀会でも、お懐かしい方々にたくさんお目にかかり、感激。

これも稲村先生を通して頂いたご縁、感謝です 

 

帰宅したら夜10時過ぎ。

感激と興奮でまとなりのない文章・・お許しあれ・・

 

毎日新聞の常任理事の方の祝辞が、とても素敵だったんだけど、

う・・ん、具体的なことばが呼び戻せない・・

 

それでも無事閉幕。

稲村先生はじめ、関係者の皆さま、ありがとうございました

 

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米寿記念 稲村雲洞「喜悦の時空」展 レポート

2011-12-01 | 書展・展覧会情報

 

今日はこの辺も、急に寒く冷たい雨の一日となりました。

午前中は書道教室。新しく4名の方がお仲間に。うれしいです。

 

お昼は、旧知のお二方にお誘いを頂きランチをば。

その後、ダッシュで用事を済ませて、銀座セントラル美術館で開催中の

稲村雲洞「喜悦の時空」展へ。

 

 

前衛書、金文や造像の臨書、創作と大作から小品、極小品が一堂に。

 会場には雲洞先生、ご子息で篆刻家の龍谷先生もいらして、お話を伺い 

 

 

 

右は壁面一面に、般若心経の小品の巻物

 

 

数年前に最愛の奥様を亡くされて以来、毎日欠かさず書かれたという般若心経は、

壁面に用意されたルーペで見るほどの極細字。

 

その日の体調、思いなどを、拝見する側も感じつつ

この持続、継続というひとつの生き様にも、心を打たれました 

 

その般若心経にそれぞれ題というか、一節を書かれた作品は、

小さくても緊張感、崇高な静寂、格調、禅の世界のような

無駄のない空間、宇宙といったものを感じ、ため息ばかり 

 

 

  

何年も何度も見てきた師の世界だけど、今は離れている身、

久しぶりにその線、文字の造形、独特の空間を拝見していたら、

88歳という師のこれまでの生き様をしみじみと感じて、思わず涙がこぼれ・・

 

今の私があるのは、稲村雲洞先生に巡り会えた御蔭と、改めて感謝の思いが溢れ

 

ちょうど20年程前に、師が団長の中国旅行に母娘で参加した時に

当時中国在住でガイドも務めて下さったNさんが、

中学生になった娘さんといらしていてわぁ・・懐かしい!と、

またご縁を頂き、うれしい限り 

 

そうそう、受付では、龍門造像の小品によるカレンダー頒布があり、早速購入。 

名前を書いて下さるというので、そそくさと 

その横で、龍谷先生が雅印を押して下さるという、なんと贅沢な 

 

 

 

寒い日でしたが、心豊かに帰宅。

展覧会は4日(日)まで開催中です。私もまた日曜日にも伺う予定です

 

 

そのカレンダーはこちら↓ 小品作品の頒布も。

お問合せは、事務局TEL/FAX:03-3577-7666 へ 

 

 

 

 

(写真撮影、ブログ掲載はご了承頂いてます)

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