新・徒然煙草の咄嗟日記

つれづれなるまゝに日くらしPCにむかひて心に移りゆくよしなし事をそこはかとなく紫煙に託せばあやしうこそものぐるほしけれ

コロナウィルスにも負けず出かけてきた #3

2020-03-01 14:00:17 | 美術館・博物館・アート

「コロナウィルスにも負けず出かけてきた #1」のつづきです。
2月28日のお出かけのことを書いた「#2」つづきではなく、その前日2月27日のお出かけのお話で、六本木ヒルズから移動した渋谷で再開。

平日の昼間でも、さすがは渋谷、人大勢歩いています。
そりゃ週末に比べれば、スクランブル交差点もかなりスムーズに横断できましたけど…。新型コロナウイルスの影響もあるのでしょうけれど…

渋谷センター街を歩く途中で、味噌ラーメンで昼食を済ませたあと(このあと、なかなか汗が引かなかった)、久しぶりのBunkamura ザ・ミュージアム

Bunkamura ザ・ミュージアム「永遠のソール・ライター」展

「ニューヨークが生んだ伝説の写真家 永遠のソール・ライター」展を観るためでございました。

私、写真家ソール・ライターのことは、2月9日放送のNHK 日曜美術館「写真家ソール・ライター いつもの毎日でみつけた宝物」を観て初めて知ったのでございまして、この番組を観て、こりゃ行かなくては と思っておりました。
そして、「#1」で書いたように、

会期末迫っている ことに加えて、このご時世ですから、いつ繰り上げ千穐楽になっても不思議ではありませんので、ドタバタ3か所をハシゴしてきた次第です。

と、この記事を書くために Bunkamura ザ・ミュージアムのHPを見たら、

あれぇ~~
図らずも、私は「最終日に観に行っていたんだ

さらに、迎賓館赤坂離宮も、「一般公開の一部中止」として、

新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、2月29日(土)から3月15日(日)までの間、本館又は和風別館の予約を既に済ませている方々に限り参観できることといたします(和風別館の予約を済ませている方は、ご希望により本館も参観可能)。

ですって
出かける先がどんどん閉じていく

私が「ソール・ライター展」を観に行ったときは、そんなこともつゆ知らずおぉ賑わっている なんて思いつつ、展覧会を楽しんだのですが…

話がズレつつあるので、「ソール・ライター展」のことに集中しましょ

   

ソール・ライターは、1923年ピッツバーグ生まれのユダヤ人で、1960~80年代にはニューヨークでファッション写真や商業写真の分野で活躍。
その後、突如、表舞台から姿を消すと、発表されることのない写真を撮りまくり、2013年11月に亡くなったときには、約8万点もの作品が残されていたのだそうな。

それにしても、なんとオシャレ写真たちなんだろ

ニューヨークのイーストヴィレッジの自宅から、(恐らく) ほとんど徒歩圏内で撮られた写真は、何に使うわけではなく、ただソール・ライターが、美しい、あるいは、楽しいと思った眺めを、自分のために、フィルムに保存し続けたんだろうな

展示されていた作品群の中で、とりわけ多く展示されていたのは、水滴や結露見通しの悪いガラス越しとか、が降る街のスナップでした。
恐らく、そうした写真がたくさん撮影された=ソール・ライターが好きだったのでしょう。

確かに、見通しの悪いガラス越し雪景色は、ちょっとした色はっとするように映えるし、雨降りの光景は、濡れた路面に反射して揺らめくような色きれいです

ところで、NHK 日曜美術館「写真家ソール・ライター いつもの毎日でみつけた宝物」を観た翌日、私はこちらで書いたように、秋田市立千秋美術館「ベスト・コレクション展」を観たのですが、そこで展示されていた木村伊兵衛「車窓」あれまぁ でした。

この作品は、結露したガラス越しといい、が積もった道といい、「ソール・ライター風」です
これがカラー写真で、どこかに暖色系のモノ(かぶり物とか)が写っていたら、一層、「ソール・ライター風」なんですが、ただ、撮影場所は、秋田のどこかです。

   

会場の一角では、

ソール・ライター財団による膨大な作品資料のアーカイブ化作業から発掘された、世界初公開作品。

というスライド上映がありまして、これも良かった

写真投影は、今はデジタル化してプロジェクターで映すのが普通ですが、この企画では、スライド映写機がスライドを入れ替えるカシャッ という音が加わり(効果音でしょう)ライター家のリビングで秘蔵スライドを見せていただいている気分が味わえました。

そういえば、私の家にもスライド映写機があったなぁ~
あのスライド映写機はどこに行ったんだろ…。捨ててしまったのだろうなぁ

スライド映写機にはもう一つ印象深い思い出があります。
それは、仕事で、あるお医者さん講演をお願いしたとき、そのお医者さんはスライドを投影したいとおっしゃいまして、レンタル会社からスライド映写機を借りたことがありました。

   

「永遠のソール・ライター」展図録(写真集)は、A5版と小ぶりながら300ページを超える「大作」でして、私は迷わず購入しました。

この図録(写真集)

展覧会会場内オリジナルグッズ売り場で本写真集をご購入いただいた方には、先着でオリジナルポストカード(非売品) 1枚プレゼントいたします。ソール・ライターの言葉と写真をご自宅でもご堪能ください。
※ポストカードはなくなり次第、プレゼントを終了します。

だそうで、私はこちらのポストカードをいただきました。

展覧会の冒頭、1950年頃モノクロ写真群を観ていたら、私は映画「ゴッドファーザー」に想いを馳せました。
「ゴッドファーザー」1945年から物語が始まるのですが、ソール・ライターが撮った昔のニューヨークの街は、歩く人はみんな帽子をかぶり、男性の服装はみんなダーク系で、「ゴッドファーザー」から立ちのぼる空気は、ホントに「ホンモノ」っぽいのだと気づいた次第です。
今度別邸に帰省したら、「ゴッドファーザー三部作」をもう一度見直してみましょ(WOWOWから録画したBDは別邸に常備)

ということで、「永遠のソール・ライター」展は、質・量ともに満足できる展覧会でした。
会期3月8日まで迫っています。ご興味のある方はお急ぎください

と書きたいところですが、前記のように、「永遠のソール・ライター」展は、私が観に行った2月27日をもって早仕舞いしてしまいました。

でも、また遠からぬ時期に、Bunkamura ザ・ミュージアムは、3回目の「ソール・ライター展」を開催してくれるものと確信しております。
そのときをお楽しみに

   

Bunkamura ザ・ミュージアムを出て、渋谷駅に戻ろうと、東急百貨店の店内を通ったのですが、店内は、冗談のように閑散
お客さんは、店員さんの1/4もいないのではないかと思うほど…。
いくら平日の昼間だといっても、あの光景は鮮烈でした。

道玄坂を下り、渋谷駅前交差点まで来ると、地下街への入口のガラスが、妙にダラダラになっていて、それを透かして見るスクランブル交差点の様子が「ソール・ライター風」だな、と思ったら、そこで写真を撮っている人がいました。
この人「永遠のソール・ライター」展を観たんだろな…
で、わたしも一枚

一応、(リュックサックの)「赤」も写し込んでみました

工事&工事で、私の通勤経路だったころの面影がほとんどない渋谷駅を半周して(恐らく遠回りした)銀座線のホームにたどり着き、この日最後の目的地・迎賓館赤坂離宮へ向かったのでありました。

つづき:2020/03/02 コロナウィルスにも負けず出かけてきた #4 

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