東京新聞から社説(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2011101802000035.html)とコラム(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2011101802000031.html)。
九電だけでなく、どこの電力会社も同様。日本の電力会社の体質だ。
一方、経産省には責任ないのか? 末尾同様、御用学者も含めて、政治家も官僚も全員がグルじゃないのか?
また、経産相の立腹したふりに慌てて、電力会社の幹部の首が差し出され、知事がクビでおしまいで良いのだろうか。やらせや仕込みで誤誘導した事実がひっくり返される訳でもないし、東京電力福島第一原発の人災という悪夢から覚めることができる訳でもない。そもそも本件での枝野経産相の立腹をみても、表面上だけのことで、裏では堂々と原発推進の維持やトルコ・ベトナム等への原発輸出画策を進めていて、なんだかアホらしくなってくる。前首相の唯一に近い浜岡原発停止や脱原発依存の方向性という〝成果〟を打ち消すようなことばかりやっている内閣だ。それに加えてさらに悪いことに、TPPで農業を、消費税増税で弱者や自営業者達を「人災で爆破」しようとしている。救いようが無い愚か者たちだ。意識的なのか、何も感じないのか、心底良いことだと信じているのか、あるいは、本質的な・・・。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2011101802000035.html】
九電報告書 甘えの構造が暴かれた
2011年10月18日
枝野幸男経済産業相が九州電力のやらせメールに関する報告書を批判した。「佐賀県知事の発言が発端」と断じた第三者委員会を無視しては国民も憤る。底流には電力甘やかしの原発政策がある。
九電の報告書は開き直りにさえ映る。第三者委の指摘が九電に不利な内容だからといって素知らぬ顔を決め込んでいては、国民への裏切りと言わざるを得ない。
弁護士らで構成する第三者委は佐賀県・玄海原発のやらせメールについて、九電が国主催の県民説明番組に再稼働賛成のメールを組織的に送ったのは、放送前に古川康知事が「再稼働容認の意見も必要」と九電幹部に伝えたことが発端と認定した。
にもかかわらず、九電の真部利応社長は原発に理解を示す知事に配慮したのだろう。「私どもには私どもの見解があった。ぬれぎぬは着せられない」とかばった。
何のための第三者委なのか。信頼を得るため外部に公正、中立な調査を委ねたのではないのか。調査結果に誤りがあれば「無実」を主張すべきなのに、それすらもしていない。やらせ発覚後に真部社長が経産相に謝罪したのは単なるポーズにすぎなかったのか。
見過ごせないのは、当事者が九電や自治体だけではないことだ。
東北電の女川原発、四国電の伊方原発などの説明会では原子力安全・保安院が賛成者動員の音頭をとった。原発政策の司令塔である経産省の意向に従順であれば経営が守れるという甘えを電力業界にもたらしたのではないか。
日本の電力経営は地域独占で競争がなきに等しい。電力供給に必要な人件費や燃料費などの費用に、一定の利益を上乗せする総括原価方式という損を出さない超優遇の料金体系を国が認めている。
枝野経産相は九電報告を「理解不能。どう信頼回復すべきか九電自ら判断すべきだ」と語り、報告や経営責任を自発的に検討し直すよう迫った。
だが、報告書を平然と発表する電力会社の体質を見過ごしてきた国も反省が欠かせない。野田佳彦首相が「停止中の原発は安全を確認し再稼働させる」という姿勢を示す一方で、枝野経産相は就任時に「原発がなくても成り立つ状況を早くつくる責任がある」と語っている。
原発について、政府内でも足並みがそろっていない印象もある。さらに電力会社の地域独占や発送電分離をどう考えるのか。野田政権は明確に国民に示すべきだ。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2011101802000031.html】
筆洗
2011年10月18日
米国のバンド・シカゴの一九八〇年代のヒット曲に『素直になれなくて』がある。うまい邦題だと思うが、原題は「ハード・トゥー・セイ・アイム・ソーリー」。そのまま訳せば「ごめんなさいと言うのは、難しい」▼これは恋人同士の歌だが、どんな場合でも謝るというのは難しいものだ。たとえ謝罪はできても、思いが相手に届かない時もある。かえって怒らせる場合さえ。一番こじれるのは、謝る方が、本当は悪いと思っていない時だ▼今、九州電力が批判にさらされている。佐賀・玄海原発の再稼働をめぐる「やらせメール」問題で経産省に出した最終報告書がひどいシロモノだったゆえ。同社自身が第三者委員会に調査を頼んだのに、やらせの発端は古川・佐賀県知事の発言だとした三者委報告の核心部分をオミットした▼原発推進における行政と電力会社の“共謀”を示す象徴的な話ともいえ、第三者委の委員長が「問題の本質部分を無視した」と怒るのも当然。かてて加えて同社は真部社長の続投まで決定し、枝野経産相も「何を考えているのか」とカンカンだ▼あのやらせは、民意の捏造(ねつぞう)をたくらんだ一種の悪質な“詐欺”である。深甚な反省が当然で、最終報告書や幹部の処分こそ、そのことへの正式な「謝罪」のはず▼それが、むしろ怒りを買うのは、多分、九電が本当は悪いと思っていないからである。
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最後に、「プルトニウムを飲んでも大丈夫」に続くプロレス的パラダイムシフト理論を。MyNewsJapanより一部引用(http://www.mynewsjapan.com/reports/1509)。学者が、やらせや仕込みをしろという原子力ムラの住民へのご宣託。以前にも2度ほど言及(コレ『●プルサーマルの無意味さ再び: 核燃サイクルという幻想の破綻』(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/57f133903d7b141e725cb82554516fa5)とコレ『●玄海原発プルサーマル賛成派質問者8人中7人が仕込みだった!』http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/35be143b70379cd3933944a97eca08cf)しましたし、引用元の同所にも貼ってありますが、映像資料(プルサーマル公開討論会)を見れば、御用学者までもがグルだというのが納得できます。これだけ安全神話を振りまけるのですから、それを心底信じているか、あるいは、本質的な・・・。
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【http://www.mynewsjapan.com/reports/1509】
・・・・・・。
「プロレス的なパラダイムを目指すべき」という珍妙な一文を示し、こう発言したのである。
「一昨日、京都で泊まっていたんですけれども、夜プロレスをやっていまして、
プロレスというのは敵と味方がありまして、レフリーがいて、それを放送する
アナウンサーがいて、観衆がいるんですけれども、余り深くは言いませんけれども、
一致団結して前へ進めていくようなところがありまして、そういう何かガチンコな
緊張関係じゃなくて、こういうプロレス的なパラダイムでこういう原子力にしても、
何か物を進めるような議論を進めていくといいと思って、余計な一言を書きました」。
原発の安全性についての国民的議論を、真剣勝負ではなくショービジネスのプロレスのように進めるべきという趣旨の発言・・・・・・。
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