エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

ドイツ農民戦争の小作人たちは、井上ひさしさんに似ている

2015-10-20 07:56:55 | アイデンティティの根源

 意地悪な気持ちからでも、そうでなくても、人を攻撃すると、結局は自分が攻撃されることになります。ですから、「剣を打ち返して、鋤となせ」なのでしょう。

 Young Man Luther 『青年ルター』p.235の第2パラグラフから。

 

 

 

 

 

 小作農たちは、12か条のマニフェスト、行動宣言を出版し、ルターにも送りました。その時点で、小作農たちが反旗を翻していましたし、大量虐殺も体験していました。しかし、今度ばかりは、小作農たちは、指導者も自分達の言葉になった聖書も手元にある1つの階級として、話をしたんでした。それは、新たに自分を確かにされることでした。小作農たちの語り口は、単純にして、威厳がありました。「キリストは、尊いくも、自ら血を流されて、私どもを、身分の低い者も、高い者も、取り戻し、買い戻してくれました」、小作農たちが退却する場合として約束していたのは、「聖書から筋を通して説明がつく場合だけ」ということでした。

 

 

 

 

 小作農たちの反乱は、聖書に基づいてたのでした。その語り口は、単純にして威厳があったといいます。解放の神学のエルスト・カルデナルが紹介するソレンチナーメの農民たちと同じです。それは同時に、矢内原忠雄先生の語り口とも同じです。またそれは、井上ひさしさんの語り口とも同じです。

 

 

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思春期の知的に物事を捉えがちなこと

2015-10-20 07:12:34 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

 
内村鑑三のことばと中村修二さん
  今日から「道をひらく 内村鑑三のことば」の再放送が始まりました。第一回目の今日のタイトルは「迷いと慰め」でしたね。 冒頭で司会の石澤典夫アナウンサーが「今...
 

 

 外側で改革をしていくためには、まず心の中を改革していく必要があります。

 The lie cycle completed 『人生の巡り合わせ、完成版』の第4章、「自我と人品 : 結びの覚書」p84の、下から5行目途中から。

 

 

 

 

 

これは、疑う余地がないほど、物事の「関係を性的に見た」側面です。しかし、知的な防衛機制は、この舞台で得た知的な成長としても、今どきの特色である、知的な品性をやり取りする礼拝を適応的に用いたものとしても、思春期に見られますし、思春期に共通するものであると考えられます。実際、その社会化の過程は、このような思春期の発達過程を勘定に入れなくてはなりませんし、認めなくてはなりません。社会化の過程は、思春期は、えてしてやりすぎになるものだということも含みますし、そのやりすぎは、変化する人品に再度適応しようとするためだ、ということも含みます。

 

 

 

 

 

 知的なことは、思春期に獲得する知的な成長でもある訳です。人生経験がまだまだですから、物事を実感のある体験を通して理解するよりも、知的な操作で理解する方がやりやすいからでしょう。社会も、そのあたりの事情を斟酌して、社会科の過程に組み込んでいくことが大事ですね。

 ところで、この知性的な側面を、アベ・詐欺師ちゃんと悪魔の仲間たちには感じない点が、何を意味しているのか、もう皆さんはお分かりですね。すなわち、アベ・詐欺師ちゃんと悪魔の仲間たちは、それだけ幼稚だ、ということです。

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発達トラウマを抱えたままでは、「何のために生まれて」に応えられません

2015-10-20 01:23:23 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 発達トラウマがありますと、その愛着障害の子どもは、自分の意識ではコントロールすることができない、身体反応に苦しんでいます。一番よく見かけると申し上げている「表情が乏しい」のも、意識してそうしているんじゃぁなくて、無意識に深く食い込んだ発達トラウマにコントロールされちゃって、「表情が乏しい」ことになってる訳ですね。

  ヴァン・デ・コーク教授のThe body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』の第13章 Healing from trauma : Owing your self 「トラウマから癒されること :本当の自分を生きること」p.207のブランクから。

 

 

 

 

 

 大脳辺縁系システムのセラピー

 

 トラウマストレスを解決する時の根源的な問題は、理性脳と感情脳のバランスを快復することです。 それは、自分の人生に手ごたえを感じるためですし、自分の人生を生きていると感じるためでもあります。何か引き金を引かれたら、覚醒しすぎたり、覚醒が落ちたりするようなら、「辛抱の窓」、すなわち、楽天的に生きられる範囲から追い出されたようなもの。私どもは過敏でバラバラ、感覚を遮るものは働かないから、いろんな音や、いろんな光が私どもを悩ませるは、過去からは望まないイメージが心に土足で入り込んで来るは、パニックになるし、カッとしますよね。私どもは活動することを止めたら、身体も心も何も感じなくなります。すなわち、私どもの思考は、活動が鈍りますし、腰も重たくなります。

 

 

 

 

 

 自分で自分をコントロールする感じは、エリクソンのライフサイクルの理論であれば、1才半~3才位の5もの発達危機です。発達トラウマがあると、幼い頃に卒業することになっている発達危機を一生引きずることとなります。人生の悲観しますよね。絶望するかもしれません。あきらめムードになる場合だってあるでしょう。

 すると、「何のために生まれたのか?」という最深欲求に答えたことがいつになってもできません。

 

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上手い料理が喰いたい!   台所から遠ざかる時代 家庭料理没落の日本

2015-10-20 01:10:57 | エリクソンの発達臨床心理

 
内村鑑三のことばと中村修二さん
  今日から「道をひらく 内村鑑三のことば」の再放送が始まりました。第一回目の今日のタイトルは「迷いと慰め」でしたね。 冒頭で司会の石澤典夫アナウンサーが「今...
 

 

 あなたの一番好きな食べ物は何ですか? アメリカ人なら、自己紹介の時に、あなたの一番好きな食べ物を言って下さい、What is your favarite food ? とか何とか言いそうですね。ちなみに、私事で恐縮ですが、私の一番好きな食べ物と言ったら、刺身、二番目がアップルパイです。食べ物は、その人の人となりを、示す場合がありますからね。

 先日栗原はるみさんが和風ハンバーグを作っている料理番組を拝見し、「こりゃうまそうだァな」ということで、その時に使っていたスチームオーブンを買っちゃっいました。スチームオーブンがあれば、温度調整しながら、ハンバーグが焼けますから、外はオコゲ、中はナマ という失敗がなくなるそうですからね。栗原はるみさんのお話を伺っていますと、仕事柄なのか、根っからの料理好きだからなのか、多分その両方なのでしょうけれども、お料理に対して実に細やかで、奥深く、それに、面白い感じがしますね。

 しかし、最近は台所から、男も女も遠ざかっているということです。そうだろうと思います。スーパーマーケットも、コンビニも、総菜コーナーが花盛りですからね。昨日の朝、生活史研究家の阿古真理さんが『小林カツ代と栗原はるみ』(未読)という本を書いて、その執筆中考えたことを、朝の番組「視点・論点」で話してくださったんですね。その語り口も、実に女性ならではの視点の話で、面白い。それは、家庭料理と時代の関係を振り返るものだったからです。今の時代は、「男も女も、台所か遠ざかっている」と言うんですね。

 何故だと思いますか?

 それはね、女も男も、長時間労働が常態化しているからだと言うんですね。家庭料理が貧困な原因も、労働政策が貧困だからだ、という訳です。阿古真理さんの言葉のいくつか。「女性は料理をすることに疲れている」し、「一汁三菜、日替わり献立のプレッシャーは、忙しすぎる現代の女性に重くのしかかってる」のは、女性の「時間と気持ちにゆとりがない」からだ。「長時間労働を前提とした職場は、男女ともに、台所から遠ざかることを要請しているのです」。「料理しない女性が増えたといわれますが、それは女性たちの個人的な資質や価値観の問題ではありません。家庭料理が復権するには、男女が働く環境を変える必要があるのです」

 

 上手い料理が喰いたいだけの私ですが、先日のブログ、日本の貧困の根本原因 を傍証してくださるお話に、思いがけず出合えた嬉しさから、今晩のブログを認めた次第です。

 

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